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森さやか准教授が、北海道のカササギのルーツを研究

2015.09.08ニュース

 

  NEWS NO.96(2015年度)

森さやか准教授が、北海道のカササギのルーツを研究

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環境共生学類の森さやか准教授(環境動物学研究室)は、国立科学博物館や筑波大学、エコ・ネットワーク(環境市民団体)、札幌大学、北海道立総合研究機構の研究者と協同で「北海道カササギプロジェクト」と銘打って、カササギの研究を進めています。

カササギはカラスの仲間で、日本では九州北部の非常に狭い地域にのみ生息していましたが、近年になって、北海道の苫小牧市を中心に、およそ200羽の生息が確認されるようになりました。このカササギがどこからやって来たのかを遺伝子解析によって推定したり、食性や環境、繁殖状況などを調査して、今後の分布を予測し、在来の生態系や農作物に与える影響を考察することを目指しているのが、「北海道カササギプロジェクト」です。

森准教授はカササギの遺伝子を解析して由来地を推定する研究を進めており、北海道のカササギの起源は、ロシア極東地域であるらしいことがわかってきています。さらに詳しく解析を進めるために、7月にはロシアのウラジオストクに赴き、およそ50羽のカササギの羽毛サンプルを採取してきました。


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ロシアのカササギ

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カササギの巣と羽毛

ロシアの研究室にて

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ロシアのカササギ

協同研究者

ロシアの共同研究者
(ロシア科学アカデミー)


細胞遺伝学者らと交流

ウラジオストク ロシア・ウラジオストクの風景

研究室にて●森さやか准教授

「この研究を始めたきっかけは、ウトナイ湖サンクチュアリのレンジャーから、北海道にもカササギが生息していることを聞かされたことでした。九州にしか生息していないと思っていたカササギが、北海道で20年ほど前から繁殖しており、そのルーツがわかっていないと知り、研究に着手しました。その結果、豊臣秀吉の時代に朝鮮半島から10つがいほどを持ち帰ったのがルーツである九州のカササギとは、遺伝的な特徴が全く違うことがわかりました。

それではどこからやって来たのか、ロシアや韓国のカササギの遺伝子を解析すると、北海道のカササギはロシア極東がルーツである可能性が高いことがわかってきました。カササギは長距離の飛翔をあまり得意としていませんので、おそらく初期に侵入した個体の大部分は、海を越えて飛んできたのではなく、船舶にまぎれて入って来たものと推測しています。そのために、ロシアに距離が近い日本海側の地域ではなく、船の出入りが頻繁な苫小牧市や室蘭市で繁殖し始めたものと思われます。

この研究で最も大変なのは、サンプルの採集です。野鳥の生態調査の一環として認められている、箱罠やかすみ網、無双網などさまざまな罠を試しましたが、カササギは頭が良い鳥なので、なかなかうまく捕まってはくれません。北海道カササギプロジェクトでは、一般市民のみなさんに協力を呼びかけており、目撃情報や、羽などの提供をお願いしています。胆振地方だけでなく、札幌市や恵庭市、千歳市などでも目撃されており、今後のさらなる研究に繋がる貴重な情報や資料が得られています」。

 

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苫小牧市での調査

巣を調査

巣を調査カササギのヒナ

カササギのヒナ

苫小牧の巣

苫小牧市の巣

苫小牧市のカササギ

苫小牧市のカササギ

遺伝子解析

遺伝子解析

苫小牧市苫小牧市で羽毛を採取

箱ワナ

箱罠

札幌市手稲区

札幌市手稲区のカササギ

 

ぴっかーアニメ-Opt北海道カササギプロジェクトのホームページ

http://magpie.kapiu.org/

※アニメーション画像は、森さやか准教授の制作です。



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