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実践農学で、蘭越町でワイナリーを経営する松原研二氏が講義

2015.12.15ニュース

NEWS NO.158(2015年度)

実践農学で、蘭越町でワイナリーを経営する松原研二氏が講義

 

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 本学の農食環境学群・循環農学類の「実践農学」では、農業の分野でさまざまな立場で活躍している外部講師を招き、講義を行っています。12月11日(金)は、蘭越町でワインぶどうを栽培し、ワイナリーを経営する松原研二氏が、「松原農園のあゆみ」と題して講義を行いました。

 松原氏は広島県での酒類メーカーの勤務を経て、1985年、27歳の時にワイン造りを目指して北海道に移り住みました。ワインぶどうの栽培を学び、1993年に蘭越町で独立就農、2014年にはワイナリーを建設して酒類醸造免許を取得し、自家醸造を開始しています。

 

P1300283-1●松原研二氏の講義

 「広島県でサラリーマンをしていて、ワインの専門知識もほとんどなかった時に、ふとひらめくように、ワイナリーをやりたいという夢が芽生えました。図書館でぶどう畑に適した条件の地域を調べたり、情報収集を始めたころは、まだ夢を見る延長でした。そんな折に、北海道で広島物産展が開催され、私が販売のために出張することになりました。小樽市内のワイナリーを訪れて社長の話を聞き、帰りの飛行機の中では、北海道へ移り住もうと決意していました。その夜に妻に相談すると、まだ1歳未満の娘がいたにも関わらず、幸いなことに、二つ返事で承諾してくれました。

 

 その年のうちに北海道ワイン株式会社に転職し、ぶどうの栽培と醸造技術を、7年半かけて学びました。独立就農する場所を蘭越町に決めたのは、栽培したいぶどうの品種「ミュラー・トゥルガウ」に適した気候であることが大きな要因でしたが、最終的には人との出会いが決め手でした。親身になって土地を探してくれる方がいて、気持ちよく住める町だと感じたからです。

 本格的に蘭越町に移住してぶどう栽培を開始し、2年経ってある程度の収穫が得られ、松原農園のオリジナルブランドのワインを出荷することができました。自家醸造の設備はありませんので、北海道ワインに委託醸造で造ってもらいました。ワインぶどうを原料として出荷するのと、ワインとして製品で販売するのでは、利益率が全く違うので、小規模でもやっていけました。当時は運よくワインブームで、販売先に困ることはありませんでした」。

 

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IMG_6216 「2014年にワイナリーを建設し、委託から自家醸造に変えました。そこまで20年かかりました。設備の設置に必要な資金1,700万円あまりは、全て顧客からの借り入れで調達し、自己資金や補助金、交付金は一切使いませんでした。10年間の借り入れの利息は、お米を送るかワインを少々割引する程度です。

 

 順風満帆に進んだわけではなく、気候や病害、技術の未熟さ、情報不足などで、収穫量は毎年変動し、最盛期の5分の1に減った年もありました。それでも続けられたのは、小規模を維持し、費用の固定費を極力抑えたからです。栽培するぶどうを1品種に絞り、ワインは熟成させずにすべて新酒で出荷しますので、最小限の設備で済みます。直売所も設けないので、人件費がかかりません。どういうやり方を選ぶかは、それぞれのワイナリー次第です。独自のやり方をしながら、少しずつ改善して進歩していくことに、面白さを感じています。忙しい時期は寝る間もないほどで、きついですが、辛くはありません。

 これからは、蘭越町全体の取り組みとして、協同搾汁工場を建設して効率良くワインやジュースを製造できるようにしたり、30年単位で農地を貸し出しする仕組みを作るなど、地域活性化に向けたいろいろな構想を持っています」。

 

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