獣医外科学は"手術"という侵襲的な治療法を含む臨床獣医学ということができると思います。したがって常に動物の生命や福祉に関わる医療ですので、厳しい倫理感と使命感、大きな責任が求められることは当然です。
またこのようなことをたいへん取り扱いが難しい大動物家畜に適用する大動物外科学はもっとも骨がおれ、肉体の危険と精神の緊張が強いられるものであることは想像できると思います。
絶え間ない努力と献身が求められます。英語ではこのようなことに向かうことをchallengingといいます(challenging:挑戦的な、挑発的な、能力が試される、手腕を問われる、応戦がかいのある、取り組みがいのある、〔困難だが〕やりがいのある、やる気を起こさせる(ような)、意欲をそそる、意欲をかき立てる、興味深い、面白い)。
大動物領域の外科学ではそれぞれの動物種によって学問の方向が異なります。牛分野では個体の医療ばかりでなく牛群の予防医療研究が主体になっています。予防医療に関しては牛群の蹄病の予防について研究を行っています。個体医療では内視鏡による非侵襲的な牛の消化器手術の開発研究を行っています。馬では喉頭と消化器の手術について研究していますが、札幌周辺の飼養頭数が減ってしまって機会が減ってしまっているのが残念です。
生協で販売されている「ウシの軟部組織外科」「牛の外科マニュアル」「牛の跛行マニュアル」などを読んでみてください。楽なことばかり考えないで、学問に向かう姿勢challengingを考え、自分を見つめなおしてください。