酪農学部 食品流通学科 食・健康スポーツ科学研究室

研究室の紹介

 われわれが健やかに生きるためには,食が重要であることは言うまでもありません.一方で,食によって得られたエネルギーをいかに運動によって消費するかということも重要になります.しかし昨今,これら食と運動によるエネルギーの摂取と消費のバランスが崩れ,肥満や痩せをはじめとする様々な健康問題が生じています.また,スポーツの世界では,わが国の選手の目覚ましい活躍をみることができるようになりましたが,それにはスポーツ科学という研究分野が大きく貢献しています.本研究室では,食,健康,運動およびスポーツをテーマに科学的に調査・実験を行い,これらの問題点あるいは疑問点を解決する方向性を見いだす研究に取り組んでいます。 

[スタッフ紹介]

山口 太一 講師
担当科目     運動の科学,体育実技I,体育実技II,体育実技III,専門基礎実験・実習,キャリア実習,企画開発型流通特論,基礎演習,演習I,演習II,卒業論文
プロフィール ・出生年: 1979年
・最終学歴: 2006年 3月 北海道大学大学院教育学研究科博士後期課程修了
・経歴:
1997年3月  札幌旭丘高等学校卒業
2001年3月  横浜国立大学教育学部生涯教育課程社会体育コース卒業
2003年3月  北海道大学大学院教育学研究科修士課程修了
2004年4月  ヒューマンアカデミー札幌校スポーツカレッジ 非常勤講師
         (至2005年3月)
2005年4月  拓殖大学北海道短期大学環境農学科 非常勤講師
         (至2006年3月)
2005年9月  酪農学園大学酪農学部および獣医学部 非常勤講師
         (至2006年3月)
2006年3月  北海道大学大学院教育学研究科博士後期課程修了
2006年4月  酪農学園大学酪農学部食品流通学科 講師
2008年1月  日本トレーニング指導者協会認定「トレーニング指導者」取得
2008年4月  北海道教育大学岩見沢校スポーツ教育課程スポーツ・
         コーチング専攻 非常勤講師
2008年4月  札幌リゾート&スポーツ専門学校アスレティックトレーナー
         コース 非常勤講師 
         (現在に至る)
その他所属学会 日本体力医学会(評議員,2009-),日本体育学会,日本運動生理学会,日本トレーニング科学会,日本ストレングス&コンディショニング協会 (NSCAジャパン),日本トレーニング指導者協会,日本ストレッチング協会(北海道支部委員,2010-),北海道スポーツ医・科学研究会(役員,2008-),日本体力医学会北海道地方会(幹事,2007-),北海道体育学会(監事,2009-)

 

[研究テーマ・研究業績]

研究テーマ

食・健康スポーツ科学研究室では,1)食と健康に関わる諸問題を解決する方向性を見定める研究,2) こどもからお年寄りまで幅広い年齢層を対象に健康の保持増進を目指した運動処方および食事方法に関する研究,そして3) 運動愛好家から競技アスリートまでを対象に傷害予防と競技能力向上のために最適なトレーニング方法および食事方法を明らかにするための研究,を主な研究内容としています.具体的に教員が携わってきた研究は,以下の通りです.

○競技能力向上を目的としたストレッチングをはじめとするウォームアップの方法に関する研究
○遅発性筋痛に関する研究 (サプリメント摂取による軽減効果,クロスカントリースキーに伴う筋痛,遺伝子と筋肉痛の程度の関係)
○高齢者を対象とした運動介入研究
○児童を対象とした歩数計の妥当性研究
○心電図,筋電図,筋音図などの生体信号を利用した運動生理学的研究
○有酸素性トレーニング中のサプリメント摂取の効果に関する研究
○クロスカントリースキー選手のトレーニング様式に関わる研究
○長時間間欠的高強度運動における糖質サプリメント摂取の効果に関する研究


○各種トレーニング前後のストレッチングがトレーニング効果に及ぼす影響に関する研究
○ストレッチングが安静時ならびに運動中の心臓自律神経活動に及ぼす効果に関する研究
○牛乳と健康に関する研究
○寒冷環境下における運動に関する研究

主な研究業績

●著書
<2010年>
1) 山口太一,石井好二郎「筋におけるアンチエイジング」『抗加齢医療-その最前線の実際-』(米井嘉一,編)新興医学出版社,p.206-209,2010
 

<2007年>
2) 山口太一,石井好二郎「運動前,運動中,運動後に適したストレッチングの方法は?」『新版 これでなっとく使えるスポーツサイエンス』(征矢英昭,本山貢,石井好二郎,編著)講談社サイエンティフィック,p.8-9,2007

3) 山口太一,石井好二郎「ストレッチングにはどのような方法と効果があるのか?」『新版 これでなっとく使えるスポーツサイエンス』(征矢英昭,本山貢,石井好二郎,編著)講談社サイエンティフィック,p.6-7,2007

<2002年>
4) 山口太一,石井好二郎「ストレッチングはどのような効果があるのか?」『これでなっとく使えるスポーツサイエンス』(征矢英昭,本山貢,石井好二郎,編著)講談社サイエンティフィック,p.7-9,2002

●学術論文

<2010年>
1) 内海景憲,山口太一,石井好二郎,安田和則「ダイナミックストレッチングにスタティックストレッチングを組み合わせたプロトコルが膝関節伸展パワーに及ぼす急性の効果」『トレーニング科学』22:39-48, 2010

 

<2009年>
2) 高嶋渉,石井好二郎,山口太一「トレーニング様式の変化がクロスカントリースキー選手の筋活動特性に及ぼす影響」『トレーニング科学』21:183-191, 2009

<2008年>
3) 佐々木将太,山田 祐輝,渡辺 一礼,山口太一,真船直樹,小林邦彦,寺井格,脇元順一,脇元幸一「CoenzymeQ10摂取は若年健常者の最大運動負荷時糖代謝を亢進させる」『FOOD FUNCTION』4:53-59, 2008

<2007年>
4) 山口太一,石井好二郎,瀧澤一騎,高嶋渉,稲森謙吾「数分間隔で繰り返される跳躍間の適切な準備運動」『トレーニング科学』19:351-359, 2007

5) Yamaguchi T, Ishii K, Yamanaka M, Yasuda K「Acute effects of dynamic stretching exercise on power output during concentric dynamic constant external resistance leg extension (ダイナミックストレッチングが短縮性等負荷性脚伸展時の発揮パワーに及ぼす急性の効果)」『J. Strength Cond. Res.』21:1238-1244, 2007

6) Takashima W, Ishii K, Takizawa K, Yamaguchi T, Nosaka K「Muscle damage and soreness following 50 km cross-country ski race (50 kmのクロスカントリースキーレース後の筋損傷と筋痛)」『Eur. J. Sport Sci.』7:27-33, 2007
 
<2006年>
7) Yamaguchi T, Ishii K, Yamanaka M, Yasuda K「Acute effect of static stretching on power output during concentric dynamic constant external resistance leg extension (スタティックストレッチングが短縮性等負荷性脚伸展時の発揮パワーに及ぼす急性の効果)」『J. Strength Cond. Res.』20:804-810, 2006

8) Yamaguchi T, Ishii K, Yamanaka M, Yasuda K 「Acute static stretching reduces power output during isotonic muscle action (スタティックストレッチングは等張性筋活動時の発揮パワーを低下させる)」『Jpn. J. Phys. Fitness Sports Med.』55 Suppl.:S109-112, 2006

9) Ishii K, Ayabe M, Okabe T, Iwata T, Takayama K, Yamaguchi T「Influence of exercise intervention on blood lipid levels, glycometabolism, adipocytokines, and cardiac autonomic function in adolescent females with hidden obesity (運動介入が青年女性正常体重肥満者 (隠れ肥満者) の血中脂質,糖代謝,アディポサイトカインおよび心臓自律神経活動機能に及ぼす影響)」『Jpn. J. Phys. Fitness Sports Med.』55 Suppl.:S53-58, 2006
 
<2005年>
10) Ishii K, Takizawa K, Okabe T, Yamaguchi T, Sakuma I「Rice diet is associated with less fat synthesis / accumulation than a bread diet before exercise therapy (運動療法前のごはん食はパン食よりも脂肪の合成・蓄積が少ない)」『J. Nutr. Sci. Vitaminol.』51:349-354, 2005<BR>

11) Yamaguchi T, Ishii K「Effects of static stretching for 30 seconds and dynamic stretching on leg extension power (30秒のスタティックストレッチングおよびダイナミックストレッチングが脚伸展パワーに及ぼす影響)」『J. Strength Cond. Res.』19:677-683, 2005

●総説

<2010年>
1) 山口太一,石井好二郎「続報 運動前のストレッチングがパフォーマンスに及ぼす影響について-」『CREATIVE STRETCHING』Vol. 14, 1-10, 2010

<2009年>
2) 山口太一,石井好二郎「陸上競技のサイエンス-パフォーマンス向上のための競技前のストレッチング方法を再考する-」『月刊陸上競技』43(11):248-250, 2009

<2007年>
3) 山口太一,石井好二郎「運動前のストレッチングがパフォーマンスに及ぼす影響について-近年のストレッチング研究の結果をもとに-」『CREATIVE STRETCHING』Vol. 5, 1-18, 2007

<2005年>
4) 山口太一,石井好二郎「ストレッチングの方法と効果」『からだの科学』245:24-31, 2005

5) 山口太一,石井好二郎「ストレッチングの科学:君のストレッチングは間違っている」『北海道スポーツ医・科学雑誌』10:27-36, 2005

●その他報文

<2010年>
1) 山口太一「ウォーミングアップにおける各種ストレッチングの効果-近年のストレッチング研究の結果に基づいて-~第4回トレーニング指導者研修・交流会より~」『JATI EXPRESS』Vol.15:18-19, 2010

<2009年>
2) 山口太一「身近な“?”の科学【体の柔軟性】」(取材協力)『Newton』29(10):122-123, 2009

<2008年>
3) 山口太一「弥陀ヶ原→一の谷→室堂平コース」『大学体育』92:54-57, 2008

4) 山口太一「傍聴記:第20回日本トレーニング科学会大会に参加して」『トレーニング科学』20:75-80, 2008

<2005年>
5) 山口太一,石井好二郎「ダイナミックストレッチングだ!」『コーチング・クリニック』17(1):10-13, 2005

 

[研究室だより]

近況

 現在の研究室のメンバーは4年生8名および3年生7名です.卒論のテーマは,食,健康,運動およびスポーツに関わる分野であり,現在,卒論生は実験ないし調査を行っています.なお,過去の卒論のテーマは以下の通りです.


<2009年>
 ○ コンプレッション衣類の有効性について~激運動後の着用が疲労回復に及ぼす影響~
 ○ アイスホッケーにおける経験者と未経験者の違いについて
 ○ コンプレッション衣類着用の有無が運動能力に及ぼす効果
 ○ バランスボールトレーニングが跳躍力,バランスおよび体重の左右差に及ぼす効果
 

<2008年>
 ○ BCAA摂取が疲労時におけるラグビーのパスの正確性に及ぼす影響
 ○ 一般大学生の朝食摂取状況と欠食が計算能力および生理学的指標に及ぼす影響
 ○ 運動習慣の有無から見た大学生の健康観と食生活
 ○ 剣道選手における練習時のストレスと疲労度-指導者の有無による検討-
 ○ クレアチンサプリメントの摂取がフリークライミングのパフォーマンスに及ぼす効果
 ○ きょうだいにおける出生順位が性格に及ぼす影響

<2007年>
 ○ フットサルが身体に与える影響はどんなものか?
 ○ 1回のビリーズブートキャンプが身体に及ぼす影響
 ○ 米の精米歩合が食後血糖値に及ぼす影響