地球が誕生してから現在に至るまでの45億年を一年のカレンダーに表すと、人類が誕生したのは12月31日の20時過ぎ。これほど遅れて最後に生まれた人間が、地球を好き勝手に荒らしていいのか。 最近「生物多様性」という言葉がよく使われるが、生物の数が多くいれば良いのではない。そこに「おのずから存在している」ということが大事。その上で生態系の多様性がある。 宇宙船地球号は一隻しかない。今のままだと沈没してしまう。自然の摂理に従ってつつましくconservation(保全)しないといけない。沈没するときは特等室の人間も、船底のミミズもともに沈んでしまうのだから。宇宙船地球号のどこに穴があいているか、外に出歩くことによって見つけられる。穴を見つけたらふさぐという行動に移らないといけない。自然に親しみ、自然を知って、自然を守るというところまでいきたい。私たちは生きているのではなく、生かされているのだ。 講師プロフィール 小野木三郎さん 自称“楽老自遊人”でアルキニスト。
1939年、岐阜県生まれ。高校時代から植物を求めて山歩きを始める。岐阜大学学芸学部卒業後、岐阜県内小中学校理科教諭、岐阜県博物館学芸員、高山短期大学講師兼飛騨自然博物館学芸員を経て、現在へ。(財)日本自然保護協会主催の「自然観察指導員講習会」講師として全国各地を巡り、指導員養成のほか、飛騨高山ふるさとを歩こう会の代表、各務原市シデコブシを守る会会長、乗鞍と飛騨の自然を守る会副会長などを務め、野外活動を通して自然保護活動に情熱を傾け続ける。主な著書としては『北アルプス山楽山歩』『ぼくと私の博物誌』(教育出版文化協会)、『いちにの山歩』(地人書館)、『山の花学』(東京新聞出版局)、『飛騨の自然讃歌』『森は学校』(岐阜新聞社)、『花かおる乗鞍岳』(ほおずき書籍)がある。 以上『大白川ブナ原生林』(岐阜新聞社)より |