二人のベテラン獣医師本学獣医学博士号を取得 研究成果が認められる
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北海道日高管内新ひだか町の獣医師・塚田努さん(75歳)と眞田良典さん(80歳)が、それぞれ長年携わってきた馬の治療や繁殖に関するデータを論文にまとめ、本学の獣医学博士学位を取得、学位論文発表会が6月15日(月)に、学位授与式が6月30日(火)にそれぞれ行われました。
6月15日(月)、本学獣医3号館において行われた学位論文発表会では、塚田さんは、「軽種馬の繁殖成績向上に関する研究」、眞田さんは、「馬葉状条虫症の疫学的調査と診断的駆虫および中間宿主ササラダニに関する研究」を、それぞれ発表しました。
当日は、75歳と80歳のお二人が、同時に博士号を取得するといっためずらしいケースに、報道陣も取材に訪れ、新聞各紙で報道されました。 |
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 | 塚田努さんは、室蘭市生まれで、小学校の教諭助手を経て、麻布獣医科大(現麻布大獣医学部)で獣医師の資格を取得。その後、日本軽種馬協会種馬場や共済組合に勤め、退職後診療所開業。2005年に本学の研究生となり、これまで記録した延べ13万頭ものサラブレッドの交配データをもとに、繁殖成績をあげるための研究を行ってきました。繁殖成績が向上しない原因に繁殖障害が強く関係していることを突きとめ、子馬が生まれにくい雌馬に投与するホルモン剤の使い方や治療法をまとめました。 | | 塚田さんは、「人との出会いがこの学位取得に導いてくれました。お世話になった方々への感謝の気持ちでいっぱいです。私にとってこの学位はお金には換えられない価値があり、それを実感しています」と話ました。 |  | 眞田良典さんは、浦河町生まれで高校卒業後、旧三石町の農協に勤務しながら獣医師の資格を取得。その後新ひだか町で診療所を開業し、現在も現役の獣医師。2004年に本学の研究生となり、馬の消化管に寄生する葉状条虫とその中間宿主ササラダニの生態を明らかにし、駆虫薬の効果や防除についてまとめました。 | | 眞田さんは、「先生方のご指導ご鞭撻をいただいたお陰です。この学位に恥じることなく、益々努力したい」と話ました。 |
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 | 6月30日(火)、本学本館の会議室において学位授与式が行われ、お二人のご家族が見守る中、谷山弘行学長より証書が授与されました。 |
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谷山弘行学長は祝辞の中で、「自分の仕事を持ちながら研究を続けていくことは大変な作業だったと思います。意志を強く持ち、長い間研究を続けるという熱意に敬意を表します。繁殖障害や寄生虫の防除は永遠の課題です。これから研究に足を踏み入れる若い人たちにとっても、非常に感銘の深い研究内容になっていると思います。お二人には、ますます研究に励み、これからも大学と深くかかわって、同じ研究者同士、仲間としてお互いに協力しあえる関係でありたい」と述べました。
横田博大学院獣医学研究科長は、「何千、何万頭のデータには、疑問の要素が見当たらない、誰も反論できないし、有無を言わせないデータだと強く感じました。お二人の研究の価値というのは言葉で言い表せわれないものです。この研究データが若い人たちに受け継がれたときに、また違う方向の新しい論文が出てくる気がいたしました。そういう意味でも非常に影響力の大きい論文だと思っています。 今回、いろいろな方から「新聞記事をみて勇気づけられた」といった感想を寄せてくれました。私たち研究者としてもそういった方々に希望をもってほしいと思っていますし、協力してゆきたいと思います」と述べました。
永幡肇教授(獣医衛生学)は、「75歳と80歳のお二人が同時に博士号を授与されるということは、百年に一度あるかないかの出来事だと思います。お二人のこれまでの仕事の集大成としての学位だと受け止めています。」
菊地直哉教授(感染・病理教育郡長)は、「若い人は新しいことや斬新なことには目を向けるが、地味な作業を好まない傾向があると思います。長い年月を掛けて、積み重ねる研究は大事だということ、こういった地道な努力が自信につながることを教えていただいたと思います。」
佐々木均教授(環境昆虫学)は、「学位授与は、スタートラインです。これから益々研究に励んでいただきたい」と述べました。 |
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