教員・研究室
取得学位 | 博士(獣医学) |
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研究室・ユニット名 | 獣医疫学 |
研究テーマ | 重要家畜・人獣共通感染症の効果的かつ受容可能な制圧方法の研究 |
学びのキーワード | 重要感染症制圧方法評価多分野連携人獣共通感染症国際共同研究リスク評価 |
教育・研究への取り組み | 「疫学」はヒトや動物といった生物集団の病気をコントロールするために、①集団内の病気のリスクを高める要因を明らかにし、②病気への対策を立案し、③対策の効果を評価することを目的とした学問です。私は野生動物、ヒト、家畜といった様々な生物集団を対象にして研究を行ってきました。それらの現場で見てきたことを教育に活かしつつ、学生のみなさんと社会的課題の解決にむけた研究ができたら、と思っています。 |
受験生へのメッセージ | 獣医というと動物を診る職業だと思われるかもしれませんが、私の獣医としての仕事はコンピュータを使ったデータ分析やシミュレーションが主体です。日がな一日、パソコンの前にいる様な日も多々あります。おそらく想像される獣医師の仕事とは全く違うと思いますが、そんなユニットもある酪農学園は恵まれた教育環境だと思います。ぜひ本学に来て頂いて、獣医学を学んで頂けたらと思います。 |
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研究シーズ
研究キーワード | 感染症疫学 非感染症の疫学 データ分析 |
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ヒト・家畜・野生動物の疾病制御にむけた流行・蔓延メカニズムの理解と対策効果の分析
研究の概要・特徴
ヒト・家畜・野生動物の感染症を中心として、疾病の流行制御にむけて、「どのような対策が集団での流行を抑制するのに有用であるか」を明らかにするために研究を行っています。
また、対策の有用性を明らかにするためには、集団における疾病の流行・蔓延の背後にあるメカニズムを理解する必要があります。そのために数理・統計をもちいたデータ分析を行っています。
2022年現在で取り組んでいる/関わらせて頂いているテーマは
・イノシシの豚熱の流行動態とワクチン散布の効果の推定
・保健指導や検診の効果推定(女子児童の貧血改善、子宮頸がんなど)
・コウモリの病原体保有に関する生態学的研究
・介入効果のシミュレーション(学校閉鎖の効果推定)
・その他、人・家畜・野生動物における感染症の流行動態と対策の効果の推定
(HIV、牛伝染性リンパ腫、PRRS、魚病、食肉目の疥癬など)
などがあり、多様な課題を対象に研究を行っています。
産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)
ワクチンや治療の効果というのは個体レベルで考えられがちですが、集団レベルでの効果を考えることはとても重要です(たとえば集団免疫など)。
集団レベルを対象とした分析手法を、スケールを変えて細胞・病原体レベル(体内/試験管内実験環境内での数理解析)や集団間のレベル(農場間の分析)の研究へと応用もできます。
SDGsやワンヘルスといった概念が重視されてゆく社会的な流れの中で、動物やヒトの集団レベルでの健康を目指すための意義ある研究を実施することを心がけて、研究活動をしています。何かありましたらお気軽にご相談ください。