権平智准教授(獣医学類)が第49回日本マイコプラズマ学会学術集会で優秀発表賞を受賞しました。

Date:2024.01.15

NEWS No.79(2023年度)
権平智准教授(獣医学類)が第49回日本マイコプラズマ学会学術集会で優秀発表賞を受賞しました。

<受賞演題>

「マイコプラズマボビスのバイオフィルム産生能が病原性に及ぼす影響」

<研究概要>

マイコプラズマボビスはウシに乳房炎や肺炎など甚大な経済的損失をもたらす病原体です。
マイコプラズマボビスは環境抵抗性や薬剤に対する抵抗性を増強させるバイオフィルムを産生することが知られていますが、病原性との関連は未だ明らかにされておりません。
本研究では、バイオフィルム産生能の異なる複数の野外株を比較解析することで、マイコプラズマボビスの病原性の解明を試みました。
マイコプラズマボビス感染症の病原性は株による違いが関連しており、それはバイオフィルム産生能とRNA発現量に関連していることが考えられました。

<受賞コメント>

マイコプラズマの専門学会にて研究が評価されて大変嬉しく思っております。
基礎的な研究は応用研究に向けて重要なことなので、本学の使命として酪農畜産業で問題となっている感染症の研究を基礎的なところから今後も継続して展開していきたいと思っています。

<所属する獣医衛生学ユニット:樋口教授からのコメント>

産業界で大きな問題となっている牛マイコプラズマ感染症について、その本質的な原因にアプローチした研究です。これらの情報は、病気の成り立ちを解明し予防技術を作るために重要な結果になると思います。