本学獣医学類6年の村上諒さんが第7回乳房炎サマーキャンプポスター発表の部で大林賞を受賞しました。

Date:2024.01.15

NEWS No.77(2023年度)
本学獣医学類6年の村上諒さんが第7回乳房炎サマーキャンプポスター発表の部で大林賞を受賞しました。

 

<受賞演題>

「ウシ乳腺の炎症反応に伴うアミノ酸トランスポーターの発現動態」

<研究概要>

ウシ乳房炎は酪農家に大きな損害を与える疾病であり、ウシにも優しい治療・予防法の確立が求められています。本研究室では以前、乳房炎発症牛の血中および乳中においていくつかのアミノ酸濃度が健康な牛に比べて増加していることがわかりました。そこでアミノ酸を引き込む構造物である、アミノ酸トランスポーターに着目して研究を行いました。その結果、乳房炎発症牛においていくつかの乳腺に存在するアミノ酸トランスポーターの発現量が変化していることがわかりました。
今回の研究結果は、ウシの乳腺において、乳房炎発症時にはアミノ酸トランスポーターの発現量を変化させることでアミノ酸の誘導量を調節し、炎症反応へ対応している可能性が示されました。これは乳房炎の治療・予防において情報を提供できたと考えています。

<受賞コメント>

 

研究室での活動について、学会賞をいただくという形で評価していただいたこと、大変嬉しく思っています。慣れない勉強や作業の多い中、自分なりに努力した一つの結果として自信を持てましたし、この経験を糧に今後の獣医師としての職務にも邁進していきたいです。併せまして、この結果を出すには欠かせなかった、丁寧にご指導いただきました先生方、親身になって相談に乗っていただいた先輩方、辛い時に励ましてくれた研究室の仲間に改めて感謝申し上げます。

<担当教員からのコメント>

樋口教授:アミノ酸と乳房炎の関係という新しい切り口での研究です。今後の病態解明や予防技術構築につながってくれることを期待しています。
権平准教授:おめでとうございます。研究も実直に進めていました。成果が認められてよかったと思います。