獣医学類
藤田 麻由 ふじた まゆ
助教
- 研究室番号
- 動物医療センター 215
教員・研究室
| 研究室・ユニット名 | 伴侶動物内科学 |
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| 教育・研究への取り組み | |
| 受験生へのメッセージ |
研究シーズ
| 研究キーワード | 獣医歯科学 歯科麻酔 再生療法 |
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動物口腔疾患と歯科鎮痛法の探究
研究の概要・特徴
私は獣医歯科学を基盤に、歯科麻酔や再生治療を取り入れた研究を進めています。動物の歯科疾患は決して稀ではなく、咀嚼や食物摂取の障害は生命を直接的に脅かします。慢性的な口腔内疾患や疼痛は、動物に長期的なストレスを与え、生活の質QOLを著しく低下させます。そのため、歯科領域における適切な診断と治療の確立は、獣医療において重要です。
現在は、手術時の痛みを軽減・除去する歯科神経ブロックに注目し、その有効性と安全性を検討しています。また犬や猫だけでなく他の動物種における歯科疾患の応用可能性についても探求しています。これらの研究を通じて、臨床現場で実践的で再現性の高い疼痛管理法の確立を目指しています。また、今後は再生治療を応用した新たな歯科治療法の開発にも取り組み、学術的成果を獣医学教育へ還元するとともに、動物が痛みや不快感から解放されより良い生活を送れるよう動物福祉向上と獣医学教育の発展に貢献していきたいと考えています。
産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)
本研究は、動物の口腔疾患に対する疼痛管理と再生医療の応用を中心に進めています。特に、歯科神経ブロックを用いた局所麻酔法の確立は、臨床現場における安全で効果的な鎮痛管理に直結し、動物用局所麻酔薬や関連製剤の改良・開発に応用可能です。また、再生治療を取り入れた研究は、歯周組織の修復や機能回復を可能とし、再生医療製剤や歯科関連バイオマテリアルの開発に新たな価値をもたらします。さらに、口腔疾患の予防や疼痛管理に基づくエビデンスを普及させることで、ペット関連産業や動物医療機器分野において新しい市場創出が期待されます。産学連携を通じて、動物医療の発展と動物福祉の向上を共に実現していきたいと考えています。