2023年度秋期キリスト教教育強調週間を実施

Date：2023.11.09

NEWS NO.49(2023年度)

2023年度秋期キリスト教教育強調週間を実施

2023年度秋期キリスト教教育強調週間の学校礼拝が10月31日、黒澤記念講堂にて行われました。今回は本学の永幡肇先生（酪農学園大学名誉教授）を迎え、「酪農学園と三愛精神（神人土）」と題してお話しいただきました。

【奨励】「酪農学園と三愛精神（神人土）」永幡　肇（ながはた・はじめ）氏（酪農学園大学名誉教授）
永幡先生は、「黒澤酉蔵は田中正造に会い（感動）します。そして足尾銅山鉱毒事件で監獄に入り聖書に（出会う）のです。また、宇都宮仙太郎から「牛飼いの三徳」（第一に役人に頭を下げなくてもよい。第二に牛には嘘をつかなくてもよい。第三には牛乳が飲める。牛乳は人を健康にする。）の教えに（感銘）を受けます。酉蔵二十歳のときです。『出会い』、『共鳴』、『感動』の３つは大事なことです。酪農讃歌を作った賀川豊彦との出会いもそうです。酪農讃歌にはすべてが込められています。歌詞をじっくりと読んでみてください。今、黒土よ～と歌えるのでしょうか？酪農は機械化が進み重機の重みで土は固くなる、、、牧草はどうですか？マイナスではなく、プラス・アルファになっていますか？教育の中だけのことではなくて、酪農学園は創立100年に向けてこうしたことを掘り起こしていく必要があるのではないでしょうか。私は学校礼拝で配られる週報をすべて捨てずに保存しています。先達たちの生きた言葉やその姿勢から前に進む勇気や激励を受け、また聖書や歴史的な書物を読み返し、学生時代には分からなかったことが、今になって素晴らしいことだと理解できるのです。このようなことが語れるようになったのは、酪農学園にいたからこそと感謝しています」と熱く語りました。

前　　奏　ただみ神にのみゆだねまつる者は（J.S.バッハ作曲）
讃美歌　　讃美歌２１ 412番（昔主イエスの）
祈　　り
聖　　書　マタイによる福音書 7章7−8節
奨　　励　「酪農学園と三愛精神（神人土）」
祈り　　　　　　　　　　　永幡　肇先生（酪農学園大学名誉教授）
讃美歌　　酪農讃歌（黒土よ）
報　　告
後　　奏　いざ来ませ異邦人の救い主よ（J.S.バッハ作曲）

【本日の聖書】マタイによる福音書 7章7−8節
「求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。だれでも、求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる。」

【講師からのメッセージ】

本学の建学の精神は【神を愛し、人を愛し、土を愛する】三愛精神にあります。創立者らが祈りをこめて学園の設立時に定めたものです。人類が平和で共存するための究極の掟（おきて・かなめ）であり普遍的真理ではないでしょうか。皆さんは講義（建学原論）はじめ学校礼拝や学内活動を通して触れてきているでしょう。それらをどのように理解し受けとめてきたでしょうか。難しい内容ですね。私自身本学で学生として学びそして教員として本学の三愛精神について捉えてみようとしてきましたが、深淵であり、いまだに明確な説明はできません。人の理解や解釈には隔たりもあります。講演では、あくまでも本学のOBの一人として学生時代そして教員として学園生活を過ごさせていただいたなかで創立者や創立に貢献された先達の生きた言葉やその姿勢から前へ進む勇気や激励を受けたこと、また聖書や歴史的な書物から考えさせられたことについてふれてみたい。三愛精神は本学の学生に与えられている「人生の種」でもあります。蒔くに「時」ありです。蒔かれた種が「芽」を出し人生の過程で育っていくことを期待しています。大学での三愛精神と自らの歩みを振り返りつつ「神、人、土」、創立者ら、聖書、使徒、酪農讃歌にふれながら本学での学びや人生の課題についてふれたい。

【講師紹介】永幡　肇（ながはた・はじめ）氏（酪農学園大学名誉教授）
1953年生まれ。1976年酪農学園大学酪農学部酪農学科卒業。1979年酪農学園大学酪農学部獣医学科卒業。1988年北海道大学において獣医学博士取得。2015年放送大学大学院において学術修士取得。1979−1983年酪農学園短期大学、1989−90年オハイオ州立大学、1983−2018年酪農学園大学、2019−2022年岡山理科大学で獣医衛生学の教育・研究に従事。