川添 敏弘

獣医保健看護学類

川添 敏弘 かわぞえ としひろ

教授 獣医保健看護学類長

研究室番号
D1-305
研究室・ユニット名 動物と人の関係学
研究キーワード シェルター 人と動物の関係 動物看護

シェルターメディスン

研究の概要・特徴

 シェルターメディスンは、動物を幸せにしていく学問です。保護した動物の福祉が守られ、そして、幸せにしていくための学問です。一頭でも多くの動物が幸せになるために、動物保護のあり方を科学的視点で捉えていきます。
 シェルターメディスンは、群管理獣医療と訳されることがあります。動物保護施設や災害時に、どのような保護のあり方が求められるのかを研究します。また、動物の福祉が保障される保護のためには、ペットの飼育者の意識の向上も重要です。大きく言うと、繁殖業を営む事業者から量販ペットショップに至る経済活動や流通の中にも問題があります。
 人と動物の関係学、動物行動学、動物看護学、心理学などを組み合わせて動物の幸せを第一に考える学問として、実践活動や研究に取り組んでいます。

授乳期が終わるころを見計らって保護した子犬です。 授乳期が終わるころを見計らって保護した子犬です。
譲渡会での子犬の様子です 譲渡会での子犬の様子です
産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)

 「殺処分ゼロ」が当たり前の社会運動になり、政治家が公約にあげてしまう状況が生まれました。そして、東京都をはじめとするいくつかの自治体が「殺処分ゼロ」を達成したと発表しています。これは、譲渡可能な犬を処分しなかっただけで、実際にはたくさんの生命を処分しています。見せかけの「殺処分ゼロ」を行政が行なっているのです。また、規模が大きな動物愛護団体の中には、「殺処分ゼロ」を達成するために病気になっても治療できず、また、高齢で介護ができないまま死んでいく犬たちが何頭いるか分からない状態です。これは動物愛護とは言えません。生きているだけで良いわけはありません。
 大切なのは動物たちが幸せであるかです。脳障害があり幻聴幻覚があったり、攻撃性が高い場合は安楽死も選択肢に入れることが動物福祉を守るためにも必要になります。動物虐待状態で生かすことは許されることではありません。「殺処分ゼロ」の活動は、無駄に処分されていた命をたくさん救ってきました。しかし、今は次のステップを目指していくことが求められており、その核となるのが「シェルターメディスン」なのです。