北村  浩

獣医学類

北村  浩 きたむら ひろし

教授

研究室番号
B2-303
取得学位 獣医学博士
研究室・ユニット名 実験動物学
研究キーワード USP 遺伝子組換えマウス 生活習慣病

遺伝子組換えマウスを用いたUSP2の役割解明

研究の概要・特徴

ユビキチン選択的プロテアーゼ2は特定のタンパク質を安定化する酵素です。これまでの研究では、
①全身またはいくつかの臓器・細胞選択的にUSP2を欠損させると糖尿病になりやすくなる。
②マクロファージのUSP2は何らかの液性分子を介して精子に働き、凍結融解後の精子の活性を制御する。
③家畜の筋異常時にUSP2の発現が変化する。
④USP2の欠損はがんの発症に影響を与える。
などの知見を得ています。

この酵素の発現量や活性を変える化合物が見つかれば、糖尿病、がん、家畜の筋異常、家畜の繁殖などの問題の解決に貢献できるかもしれません。

私たちの研究室では、このUSP2の遺伝子ノックアウトマウス(全身、細胞選択的)やノックアウト細胞を有すると共に、これらを使用したエネルギー代謝の機能解析系を持っています。

USP2に関する我々の記した総説:https://www.mdpi.com/1422-0067/22/3/1209

産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)

1.USP2を発現している精巣マクロファージは、精子の凍結融解後の運動能を高める物質を分泌します。
①USP2欠損マウスと野生型マウスの分泌物を分析すれば活発な凍結精子を得るための生体分子が見つかる可能性がある。
②精巣マクロファージのUSP2の発現を高める化合物が見つかれば、その化合物で分離マクロファージを刺激した際に得られる培養上清で精子を予め処置すれば活発な精子が得られる可能性がある。
2.様々な臓器でのUSP2の欠損が糖尿病の発症を進めることから、これら臓器のUSP2の発現を高める材料を見つけることができたら、抗糖尿病の治療薬の開発に繋がるかもしれない。その際、その薬剤がUSP2を確かに標的としているかの評価に、我々の有する全身または臓器・細胞選択的USP2ノックアウトマウスは使用できるかもしれない。