宮庄  拓

獣医保健看護学類

宮庄  拓 みやしょう たく

講師

研究室番号
D1−302
取得学位 獣医学博士
研究室・ユニット名 動物生命科学
研究キーワード 生体反応 アカエゾマツ 抗酸化ストレス

アカエゾマツ香気成分による抗酸化力亢進効果

研究の概要・特徴

 『アカエゾマツ』は『北海道の木』に指定され、北海道では代表的な造林針葉樹種であり、北海道の人工林面積の約1割を占めている。その野生の純林の分布は道東を中心としており、火山灰の土壌や痩せた湿地、土壌養分が乏しく条件の厳しい場所で優先する。また、環境適応性や病害抵抗性が比較的高く、苗木養成も容易なことから、北海道では特に、高寒多雪地や湿潤地などでの造林材料や防風林材料としてよく用いられているが、木材としてはあまり利用価値がない。しかし、アカエゾマツは、その樹形の美しさと快い香りから、かつて、アイヌの人たちには『スンク』と呼ばれ、『女神の木』として好まれていた。アカエゾマツはその人工林の多さと造林された時期から、今後、本格的な間伐期を迎えることが予想されている。そのため、アカエゾマツの『間伐材の有効利用』は、山林を守り、資源の有効利用に繋がり、さらなる資源を生み出すと考えられる。
 そこで我々は、アカエゾマツの木材以外での需要を見いだすために、『畜産業への利用』を考えた。これまで、アカエゾマツの精油(香気成分)に抗菌活性やストレス軽減効果、抗酸化力亢進効果などの多くの効果があることを見いだした。それらの効果を検証するための基礎研究を行っている。
 『酸化ストレス』は多くの疾病の引き金となっており、それを軽減するのが『抗酸化力』である。家畜は酸化ストレスにより受胎率が低下するともいわれおり、さらに、妊娠動物にとっては、胎児の成長を遅らせたり、母体の繁殖能力の回復を遅らせたりすると報告されている。そのため、家畜の『酸化ストレスの低減』は受胎率や成長率を向上させ、生産性を上げるために非常に重要なことであると考えた。現在、ラットを使って、これらの効果を検証している。

産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)

 北海道を代表する産業である、『林業』と『畜産業』を活性化するための研究です。