小林  道

食と健康学類

小林  道 こばやし とおる

准教授

研究室番号
C3-106
取得学位 博士(医学)
修士(臨床福祉学)
研究室・ユニット名 給食栄養管理
研究キーワード 公衆衛生学 栄養疫学 健康科学

人間のライフステージに応じた、より良い食習慣の提案を目指す

研究の概要・特徴

 食習慣と健康の関係は、明らかにされていないことが多くあります。私の研究テーマは、妊産婦・幼児・成人・高齢者など、人間のライフステージごとの食習慣と健康の関連を明らかにし、健康状態を良好にするための食習慣の提案を目指すことです。
これまでの主な研究成果は以下のとおりです。

(図1)日本食らしい食習慣(ご飯、味噌汁、魚介類、豆類など11品目の組合せを評価)の人ほど、うつ症状の有病率が低い
(図2)栄養教諭による授業を受けた経験がある人では、青年期における野菜類や卵類の摂取量が多く、食習慣が良好である
(図3)持ち帰りのお弁当や惣菜などの利用頻度が高い人ほど、野菜類の摂取量及び食物繊維やビタミンなどの摂取量が低い

 現在は、妊娠女性に対する食事調査を実施し、妊娠期の食習慣と産後うつ病の発症について検討しています。そのほか、高校生への食事調査も実施しており、幅広い年代の健康増進に役立てるためのエビデンスの構築を目指して研究を進めています。

(図1)女子大学生135名における日本食得点とうつ症状の関連:オッズ比 (図1)女子大学生135名における日本食得点とうつ症状の関連:オッズ比
(図2)大学生男女288名における栄養教諭の授業を受けた経験と野菜類・卵類摂取量 (図2)大学生男女288名における栄養教諭の授業を受けた経験と野菜類・卵類摂取量
(図3)地域住民1,431名における中食の利用頻度と野菜類摂取量 (図3)地域住民1,431名における中食の利用頻度と野菜類摂取量
産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)

 自治体等では、健康増進に関する方策を考える際に、住民(対象者)の食習慣や生活習慣などデータが基礎資料として必要になる場合があります。しかし、調査には多大な労力を要し、得られた結果の扱いには専門的な知識が求められます。私はこれまでに自身の研究を通じて、自治体の健康増進の基礎資料するための調査及びデータの収集、解析を実施してきました。
 また、私は管理栄養士として自衛隊に10年勤務した経験があります。自衛隊では隊員の栄養管理業務だけでなく、駐屯地の給食管理業務に従事していたことから、疫学研究で用いられる統計解析を応用して、給食の満足度調査・嗜好調査などを実施し、その結果をベースとした業務改善も遂行してきました。研究だけでなく管理栄養士としての実務経験を生かし、食を通じた内容を中心として、組織の総合的な健康づくりのお役に立ちたいと考えています。