糸山 健介

循環農学類

糸山 健介 いとやま けんすけ

准教授

研究室番号
A3-403
取得学位 博士(農学)
研究室・ユニット名 協同組合学
研究キーワード 農業協同組合 労働力支援 コントラクター

農業協同組合における営農支援の拡充と展望

研究の概要・特徴

 高齢化、労働力不足に加えて、新型コロナウイルスの影響により外国人技能実習生にも頼ることができない状況が農業界にも押し寄せている。同様な状況の隣国の韓国では、機械リース料を補助することで、現局面を乗り切ろうとしているが、農家としては使用したい時期は競合するため、その効果は限定的であると考えられる。困難な局面である時こそ、中心的な存在の必要性と協調的な行動が求められ、農業においては農業協同組合の役割が高まっているということができる。
 農業協同組合としては、今般の状況によって急激に変化したというよりは、1990年代以来のグローバリゼーションから困難な局面に立たされている。そのため、不断の営農支援が行われており、新たな取組みが続出している。本研究では、その拡充内容を事例調査を通して明らかにするとともに、その展望についても考察を行うものである。
 2020年度は、道内JAの労働力支援に関して調査・研究を実施した。事例としたJAの労働力支援は、子会社を通して行われており、機械作業の支援だけなく、手作業の支援も行われていた。アルバイトも含む従業員の規模は200名を超えた規模で、全国でも有数の規模であった。
 この規模は地域外からも募集することで実現できているが、募集するには地域外の賃金水準と同一にする必要があり、地域内のそれと乖離した状態にあった。最新の見直しによって、アルバイトは地域内外問わず地域外の水準に統一されたが、機械作業を担う社員は月給制もあって地域内水準に据え置かれている。そのため社員の確保に窮しており、社員の待遇改善が求められている。
 また、労働力不足下にあっては以上のようなこともあるため、賃金上昇は必至である。しかし、賃金上昇だけでは農業者は減収するのみのため、産地振興と併せた取組みが必要であると考えられる。

産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)

 近年、農協では多様な労働形態を駆使して、組合員の営農支援を行っているが、実際には賃金等を介して各労働形態は干渉する関係にあることが分かり、労働力不足を解消する手がかりを見出すことができると考えられる。