田村豊名誉教授が内閣府「食品健康影響評価事業等功労者表彰」を授与されました

Date:2022.04.28

NEWS NO.3(2022年度)
田村豊名誉教授が内閣府「食品健康影響評価事業等功労者表彰」を授与されました

本学の田村豊名誉教授が4月20日に、内閣府食品安全担当の若宮健嗣特命大臣より「食品健康影響評価事業等功労者表彰」を受けました。
内閣府食品安全委員会では、食品の安全性に関し、食品健康影響評価事業等の推進に特に顕著な貢献をした方や多年にわたり食品の安全性について科学的知識の普及に貢献をした方の功績を讃えるため、食品健康影響評価事業等功労者表彰を実施しています。2021年度の受賞者は3名でした。

若宮健嗣特命大臣より田村豊名誉教授に表彰状が授与されました

田村名誉教授は、2006年度から内閣府食品安全委員会微生物専門調査会専門委員、続いて2015年度から薬剤耐性菌に関するワーキンググループ(WG)の専門委員、また2017年度からWG座長として家畜に使用する抗菌性物質に関する食品健康影響評価に係わってきました。

内閣府食品安全委員会事務局長 鋤柄卓夫氏と田村豊名誉教授

田村豊名誉教授のコメント

これまで世界的にもっとも多い32成分の評価書が取りまとめられましたが、その内の31成分の評価書の作成に係わりました。また世界的に医療で問題視されていた硫酸コリスチンについては、データが不足する中、最初の評価書を取りまとめました。さらに、不足するデータを補完することを目的に食品安全委員会の委託研究事業で獣医学研究者や医学研究者を含む研究班を組織して研究を行い、得られたデータを基に再評価を実施しました。得られた評価書をもとに、農林水産省では硫酸コリスチンについて抗菌性飼料添加物の指定取り消しや、動物用医薬品の二次選択薬に指定するなどのリスク管理策を実施し、リスクの低減化に繋がりました。これらの食品安全委員会での活動全体が評価されて、今回の表彰に成ったものです。
今回の表彰に関する活動は、全て獣医学類に在職中であり、研究に協力してくれた臼井優准教授(食品衛生学ユニット)や蒔田浩平教授(獣医疫学ユニット)に心から感謝するとともに、活動に支援をいただいた獣医学群にお礼申し上げます。