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紆余曲折を経て 〜「夢」を実現させるための道のり〜
紆余曲折を経て 〜「夢」を実現させるための道のり〜
獣医学群 獣医保健看護学類 4年 柳谷 拓さん

紆余曲折を経て
「人生紆余曲折」どんな人も長い人生、一筋縄には行かないことがあると思うが、今号で紹介する柳谷拓(やなぎやひらく)さんも22歳ながら、行き詰まったり、迷ったり、そんなエピソードを語ってくれた。現在大学4年生。就職先は既に内定しているとのことで、「楽しみ」と語る彼だが、ここまでには彼自身の努力は勿論、様々な局面で、素晴らしい出会いやサポートがあった。
「動物が好き」動物と関わる仕事がしたい
柳谷さんは釧路の出身。高校卒業までを過ごした。生まれたばかりの頃から身近に動物がいた。16歳まで、トイプードルの〝プー〟と共に過ごした。その〝プー〟との暮らしがきっかけとなって、彼はこの酪農学園大学に進学することになる。「動物の飼育員」になりたいと幼少期から自然と思うようになり高校生になると、その道を目指し「専門学校」への進学を考えていた。しかし、両親から「飼育員ということだけではなく、今後もう少し幅広い選択ができるような進学先を選ぶのが良いのでは?」と言葉をかけられ、迷いながらも大学進学も視野に入れ、色々と検討し始める。
心に響いた先輩の言葉
子どもの頃からの「動物と関わる仕事がしたい」という夢は変わらず抱きながらも、進学先に悩みながらいたある日、酪農学園大学のオープンキャンパスに参加した。ここで話を聞いてくれたのが獣医保健看護学類に在籍していた丹羽さんという当時のオープンキャンパススタッフ。実際に大学に通う先輩の生の声に背中に押され、進学先を酪農学園大学に決めた。
新たな目標「オープンキャンパススタッフになる」
オープンキャンパスを機に「酪農学園大学に進学する」という目標ができたと同時に、自分を導いてくれた丹羽さんに影響を受け、自身も「丹羽さんと一緒にオープンキャンパスがやりたい!」と思うようになる。無事酪農学園大学に合格し、1年生からオープンキャンパススタッフとなり、自分と同じように進学や将来に悩む高校生の相談を受けてきた。2年生から4年生まではリーダーを務め、90人近くいるスタッフを取りまとめてきた。
オープンキャンパススタッフ・リーダーとして
さて、酪農学園大学のオープンキャンパススタッフとはどのような役割なのか。3月、6月、7月、9月にオープンキャンパスは開催され、学生が相談役となり、悩める高校生にアドバイスをする。運営についても全学類から結集した学生スタッフが主体となって行い、大学職員は裏方でそれをサポートする。オープンキャンパスには年間約二千人近くの高校生が訪れるとのことだ。 リーダーの柳谷さんは、数知れず大変なこともあったが「スタッフと話せたことがきっかけで、この大学へ進学を決めた。」という新入生の声を聞くと、やはり嬉しい、と語った。幼少期から社交的で誰とでも仲良くなれる性格、正義感も強かったと話す柳谷さんにとって、自らの思いを生かせる場となった。

将来は・・・進路に悩んだ日々
獣医保健看護学類では、愛玩動物看護師という国家資格取得のための勉強を主に行なっていた。2年生になり、いざ動物病院に実習に行ってみると、女性が圧倒的に多い職場環境になかなか馴染めなかった。動物や飼い主さんのためにはなりたいが、この現場で働く自分がどうしても想像できない。愛玩動物看護師としての他に何か道は無いか・・・元々考えていた動物の飼育員という選択肢もあったが、その道に進むにはタイミングが遅かった。別の道を模索していた所、同じコースで学ぶ先輩から、「家畜人工授精師」という道があることを聞く。柳谷さんの出身である道東は酪農業を営む人が多い中、地元に帰り、「牛の人工授精師」として人の役に立ちたいという思いが湧いてきた。
「牛の人工授精師」を目指して、努力の日々
目指す道は決まった。しかし自分が所属するコースの履修科目だけでは資格試験に挑戦するにはどうしても不十分。「循環農学類酪農学コース」に混ざり、そちらのカリキュラムから必要な科目を履修し、準備を進めた。
酪農をメインに勉強しているライバル達のことを考えると焦りや不安があったが、この道を勧めてくれた先輩は、この頃には既に「牛の人工授精師」として活躍していた。そのことが柳谷さんにはとても心強く感じた。
資格試験の前に第一関門として、「就職試験」があった。助言をくれた先輩と同じ会社にエントリーした。元々所属するコースでの学習の他に酪農学コースで家畜人工授精師になるための学習をし、更に、不安や焦りを払拭するために、とにかく自分で情報を集めた。また、先輩からの勧めもあり、4年生の4月からは学内の「キャリアセンター」へも毎週通った。エントリーシートの作成から、面接の練習まで、担当してくれたアドバイザーの職員と一緒に念入りに準備を進めた。努力が報われ、無事に内定をもらい、資格試験にも合格することができた。
地元で活躍を
札幌に住んでもうすぐ4年が経つが、柳谷さんは「札幌は人が多過ぎる」と言い、元々就職は地元でと考えていた。そんな中、赴任先が道東に決まったということ。今はホッとしていると同時に早く仕事がしたいと語った。愛玩動物看護師の国家試験が控えているため、現在はそれに集中しているが、「4月からは存分に牛の人工授精師の勉強ができる。それが楽しみです。」と話してくれた。また、「まだ認知度が低い家畜人工授精師という仕事について、その必要性や面白さをもっと世の中に広めていきながら、地元の方々の役に立ちたい」とも語った。そして今は「大学」への進学を進めてくれた両親にも「それが正しかった」と感謝している。これから進路を選択する後輩達には、「立ち止まり悩みながらも、道は拓ける」と伝えたいと明るい笑顔で微笑んだ。
(月刊ISM2025年12月号掲載記事をもとに制作)
【参考】関連ページ
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2025年11月)
「野生動物生態研究会 〜野幌の身近な自然に目を向けて〜」
野生動物生態研究会 (代表) 嘉島 治久さん、(4年)疋田 智さん
https://www.rakuno.ac.jp/43362.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2025年9・10月)
「人と動物が共生できる世界」を目指して
農食環境学群 環境共生学類 2年 家入 萌さん
https://www.rakuno.ac.jp/42987.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2025年8月)
「経験と出会いに感謝!「人の心」がわかる農業高校教師を目指して奮闘中!」
農食環境学群 循環農学類 2年 村井 聡一郎さん
https://www.rakuno.ac.jp/42959.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2025年7月)
「競走馬の安楽死を知って獣医の道を選択した」
獣医学群 獣医学類 3年 宇髙 瑠爽さん
https://www.rakuno.ac.jp/43968.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2025年6月)
「食と健康で人を笑顔にしたい」
農食環境学群 食と健康学類 管理栄養士コース 3年 和美 帆香さん
https://www.rakuno.ac.jp/43977.html
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