NEWS NO.40 Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―
夢はディズニーランドのような牧場づくり
夢はディズニーランドのような牧場づくり
森脇 若菜 さん(農食環境学群 循環農学類 2年)
循環農学類では「循環・健康・共生」をテーマに、人の生命を育む農畜産物の生産と、土地や水に代表される環境の関係を学ぶ。「健やかな土地から生み出される健やかな食物によって健やかな生命が育まれる」という大学の理念である「健土健民」の思想は、創立者である黒澤酉蔵氏が唱えた「循環農法」の精神として、循環農学類に受け継がれている。今回は循環農学類2年の森脇若菜さんに同校に入学したきっかけや将来の夢などについて話を聞いた。
自然が大好き。農業や酪農の素晴らしさを広めたい
森脇若菜さんが酪農学園大学の循環農学類への進学を決めた最初のきっかけは、植物好きな父親の影響が大きいという。「道端に咲いているお花の名前を小さな頃から教えてもらっていたのですが、そのことがきっかけで植物や自然が好きになり、自然の中で働ける仕事って素敵だなあと思うようになったのです」と、子どもの頃の自分に思いをはせる。
さらに、神奈川県横浜市で生まれ育ち、身近に畑も牧場もない環境で育った森脇さんにとって、中学生の頃に初めて連れて行ってもらったという観光牧場での体験が農業や酪農への興味を深めていったという。「初めて牛を見て触れて、牛ってこんなに大きくて、こんなに温かくて、こんなに優しい顔をしているということを知って、酪農というものにどんどん引き込まれていきました」と、農業科のある神奈川県立相原高等学校に進むこととなる。
高校では初めての体験ばかりで、土を耕し、畝(うね)を作り、そこに種をまき、野菜を育てる。全ての経験から農業と酪農の楽しさを学んだ森脇さんは、「こんなにも楽しい農業を私のように知らない人がいるとしたら本当にもったいない。もっと農業というものを広めたい」と考えるようになったと話す。そして高校で取り組み始めたのが観光牧場での酪農教育ファームという活動だ。酪農教育ファームとは「酪農を通して食や仕事、いのちの学びを支援する」ことを目的に、一般社団法人中央酪農会議が提唱する活動で、一定の安全・衛生条件を満たす牧場等は「酪農教育ファーム認証牧場」の認証を受けて活動しており、森脇さんの母校・相原高等学校も「あいはら牧場」として認証を受け活動を続けている。
「酪農教育ファームの活動を経験した中で感じたことは、どれだけ自分が酪農教育の魅力を伝えたいと思っても、まだまだ知識も経験も浅かったということでした。本格的に農業や酪農の知識を備え、経験を積みたいと思い、北海道で、酪農学園大学で学びたいと思うようになったのです」と話す。
酪農学園大学を選んださらなる理由は、オープンキャンパスに参加して感動した北海道の大自然や、キャンパス内に約170頭もの乳牛を飼育していることだ。大好きな自然や牛と接しながら学び・経験できる環境は、魅力的な場所だったという。

楽しみの目的となる観光牧場をつくりたい
循環農学類を専攻した森脇さんの将来の目標は、農業や酪農の楽しさを少しでも多くの人に知ってもらえるような仕事に携わるということだ。
そこで当面の目標としているのが、高校時代から活動してきた酪農教育ファーム認証牧場で活動する「酪農教育ファームファシリテーター」の認証を取得することだ。「ファシリテーター」とは、簡単に例えるなら、観光牧場内を案内してくれるツアーガイドのような存在と言えば分かりやすいかもしれない。そして森脇さんが目指している将来の夢は、「ディズニーランドのような牧場を作ることです。小さなお子さんや、若い女の子たちが楽しさを求めて遊びに行く場所と言えば遊園地等であって、牧場が選ばれることはほとんどないと思います。しかし、私は楽しみの場所となるような牧場を作りたいのです。そして牧場での楽しかった思い出が将来的に農業をやってみたいという思いにつながる、そんなきっかけになるような、今までにない観光牧場を作るのが私の将来の夢です」と話す。
森脇さんに1年を振り返ってもらうと、「乳牛研究会」でのサークル活動を挙げてくれた。活動は主に大学の子牛と育成牛の世話を担当し、哺乳と餌やり、除糞、体調管理を基本に、毎日朝夕と当番制で行う。高校生の時にも牧場で牛の世話をしてきた経験のある森脇さんだが、高校とは違い先生の帯同がなく、大学では子牛や育成牛の管理を全て学生だけで行うことに驚きと感動を覚えたという。さらに森脇さんは、バイトメンバーとして搾乳作業にも携わっていて、より実践的で充実した1年だったと話してくれた。
また大学2年生の抱負を聞いてみると、2年生からは乳牛研究会での活動の幅が広がり、認証取得している酪農教育ファームの活動を積極的に行っていきたいと話す。「高校の同級生も大学に何人かいて、『あいはら牧場』の続きのようなことができたらいいねと話しています。これまでは近隣の小学校からの体験希望や、オープンキャンパスでの案内などが多かったのですが、今後は乳牛研究会から積極的に発信して、地域に根付いた活動を行いたいと思っています」。

人と密接に関わる農業と酪農をもっと身近に
「人は食べ物がなければ生きていけません。人と食は密接につながっていて、その食を作るのは野菜だけでなく、お肉になる牛や豚、卵を産んでくれる鶏、農業や酪農は人にとって切り離すことのできない関係にあると思います。子どもたちが成長する過程で、そういった食の生産について学べるということは、とても良い経験になり、素敵な事だと思います。そういう意味でも、私の最終目標としては、保育園や小学校などの近くで、食品の製造から販売までできるような複合施設的な観光牧場を作るという夢を、私の地元に近い関東圏で実現したいと思っています」。いつの日か夢が叶うことを応援したい。
(月刊ISM2026年7月号掲載記事をもとに制作)
【参考】関連ページ
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2026年6月)
人の健康の源となる動物の健康を守りたい
獣医学群 獣医学類 3年 パナリガン 尾崎 絢 さん
https://www.rakuno.ac.jp/46229.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2026年5月)
夢は誰もが一緒に食べられる食品開発
農食環境学群 食と健康学類 管理栄養士コース 2年 新井 愛仁花 さん
https://www.rakuno.ac.jp/45602.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2026年4月)
保護犬ボランティアも将来の夢
獣医学群 獣医保健看護学類 3年 伊東 璃乃 さん
https://www.rakuno.ac.jp/44586.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2026年3月)
目標は全日本学生馬術大会団体3位入賞〜「馬術部」を訪ねて~
馬術部 主将 本村 陸 さん(獣医学群 獣医学類 2年)
https://www.rakuno.ac.jp/44582.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2026年1・2月)
「全日本ホルスタイン共進会」優等賞入賞〜「乳牛研究会」を訪ねて~
農食環境学群 循環農学類 4年 瀨川 凛華さん
https://www.rakuno.ac.jp/43606.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2025年12月)
「紆余曲折を経て 〜「夢」を実現させるための道のり〜」
獣医学群 獣医保健看護学類 4年 柳谷 拓さん
https://www.rakuno.ac.jp/43598.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2025年11月)
「野生動物生態研究会 〜野幌の身近な自然に目を向けて〜」
野生動物生態研究会 (代表) 嘉島 治久さん、(4年) 疋田 智さん
https://www.rakuno.ac.jp/43362.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2025年9・10月)
「人と動物が共生できる世界」を目指して
農食環境学群 環境共生学類 2年 家入 萌さん
https://www.rakuno.ac.jp/42987.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2025年8月)
「経験と出会いに感謝!「人の心」がわかる農業高校教師を目指して奮闘中!」
農食環境学群 循環農学類 2年 村井 聡一郎さん
https://www.rakuno.ac.jp/42959.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2025年7月)
「競走馬の安楽死を知って獣医の道を選択した」
獣医学群 獣医学類 3年 宇髙 瑠爽さん
https://www.rakuno.ac.jp/43968.html
次の記事
【国際貢献】星野仏方教授が日本・モンゴルの国家プロジェクトに貢献 ー国立モンゴル生命科学大学学長から「感謝状」を授与されましたー
2026.06.15
前の記事
環境共生学類で学べる昆虫に関する2つの研究室紹介
2026.06.12