新年の学長あいさつ

Date:2022.01.01

 あけましておめでとうございます。
 保護者の皆様並びに本学関係者の皆様には、旧年中は本学の教育研究活動にご理解とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。
 本年も変わらぬご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

学長 堂地 修

 さて、昨年の前半は新型コロナウイルス感染症の再拡大により、授業や課外活動で様々な制約を余儀なくされ、心配な日々を過ごすことになりました。本学は、大学危機対策本部会議で検討を重ね、全学を挙げて新型コロナウイルス感染症防止に取り組み、学生の安全を第一に優先して参りました。
 大勢が参加する授業では、座席の間隔を空け、二酸化炭素濃度のモニタリング機器を設置し定期的な換気を行いました。教室からの感染者発生に備え席順の記録を残し、授業終了後は直ちに机・座席のアルコール消毒を行うなど、感染防止に努めて参りました。このような感染防止の取り組みにより、授業・実習における学内感染は全く発生することがなく教育研究を推進することができました。このことは、学生の皆さんの理解と協力があってこそ達成できたことであると思っております。学生の皆さんと支えていただいた保護者の皆様に心より感謝申し上げます。
 昨年はコロナ禍で多くの制約があるなかにあっても、学生の皆さんはさまざまな活動に取り組みました。本学の学園祭である白樺祭は、学生実行委員会の皆さんの工夫と努力によりオンラインでの開催が実現し、学内サークルや地域の皆様のご協力をいただき、アイディアに富んだ実りある白樺祭となりました。本学学生の心意気と底力を感じ、感動と勇気を与えられました。
 また、酪農学園として嬉しいニュースがいくつかありました。大学では、岩﨑智仁教授(食と健康学類)が第6回伊藤記念財団賞、樋口豪紀教授(獣医学類)が日本マイコプラズマ学会「北本賞」、小川健太准教授(環境共生学類))が(一社)日本リモートセンシング学会令和2年度論文賞、金子 命助手(環境共生学類)が森林立地学会誌論文賞、金子正美教授(環境共生学類)が長年に渡る国際協力活動の功績により第17回国際協力機構(JICA)理事長賞をそれぞれ受賞しました。学生も多くの学会賞や奨励賞を受賞しております。これらの受賞は、教員・学生の日ごろの努力の賜物であるとともに、本学の教育研究の質の高さが評価されたものであると考えております。
 本学附属とわの森三愛高校では、東京オリンピックに卒業生の松本麻佑選手が女子バドミントンダブルス、山本智大選手が男子バレーボールの日本代表選手として、それぞれ出場し活躍しました。お二人のオリンピックでの活躍は、酪農学園にとって記憶に残る嬉しい出来事のひとつとなりました。
 今年も新型コロナウイルス感染症の再拡大が心配されますが、これまでと同様に感染防止対策に万全を期して、教育研究の推進に努めて参ります。対面授業を主体とした教育を進めながら、これまで培ってきたオンライン授業のノウハウを予習や復習の充実にも生かし、教育の質の向上に努めて参る所存であります。
 現在、社会が直面するウイズコロナおよびアフターコロナの時代にあっては、本学の建学の精神・理念である「三愛主義」、「健土健民」の考えは、今の社会が必要としている考え方であると確信をしております。酪農学園大学の建学の精神・理念に基づく教育や研究は、社会が必要とする人材を社会に送り出すという使命を着実に推進していると自負するとともに、今後も堅持し発展させて参りたいと考えております。
 聖書の中に「私たちは知っているのです、苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むことを。」という教えがあります。私たちは、この2年にも及ぶコロナ禍でさまざまな苦難を経験して参りましたが、この苦難の先には必ず平穏な生活が戻ると信じております。本学創設者の黒澤酉蔵をはじめとする先達者が豊かな社会を築くために過ごした苦難の時代を覚えながら、教育研究の推進に努めて参りたいと考えております。
 むすびに、皆様の今年一年のご多幸をお祈りいたしますとともに、本学の教育研究をつうじ、学生にとって実りのある一年となることを心からご祈念申し上げます。
 

2022年1月1日
酪農学園大学
学長 堂地 修