園田高広教授が開発した紫アスパラガスが品種登録されました。

Date:2022.06.14

NEWS No.11(2022年度)
園田高広教授が開発した紫アスパラガスが品種登録されました。

農食環境学群長の園田高広教授(循環農学類 農場生態学研究室)が開発した紫アスパラガス新品種‘RG紫色舞ファースト’および‘RG紫色舞ルーチェ’が農林水産省により品種登録されました。

RG紫式舞ファーストは、収穫が他品種よりも早く、RG紫式舞ルーチェは収穫時期は遅いですが、太く大きな品種で、収量も多く取れることが特徴です。また、この2品種は紫色が明るく鮮やかな紫色のため、通常の緑色やホワイト、ピンクの品種と合わせても彩りが良いことがポイントになっております。

 

[園田高広教授のコメント]

紫品種は、新ひだかの生産法人から品種開発の要望があり、2012年から学生たちと一緒に開発をはじめました。開発は、交配母本の選抜、交配、組合せ能力検定、生産力検定を経て2017年に完了して、品種登録申請をしました。その後も品種登録のための試験を継続し、この度やっと10年目にして品種とできました。
RG紫色舞ファーストとRG紫色舞ルーチェを開発するまでの10年間では、多くの学生たちが関わってくれました。それらの学生たちは、農業改良普及指導員、公務員、団体職員および農業関連企業に就職し、活躍してくれています。また、アスパラガス生産者となってくれた学生が3人もおり、今も研究に協力してくれています。本学で開発した紫アスパラガスの2品種は、種苗会社を通じて全国に販売されています。学生たちと一緒に開発した品種が日本国中で栽培され、多くの農業者の所得確保に貢献するとともに、多くの方々に味わっていただければ幸いです。

 

酪農学園大学フィールド教育研究センター作物生産ステーションで行われている収穫や検査を実際に見て来ました。ご協力いただいたのは循環農学類農学コース4年の岩間成美さんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

園田教授の研究室では、アスパラガスの育種、病害および栽培に関して独自の研究手法で数多くの研究実績を有しており、生産現場でのセミナーや現地指導会を年間数十回実施しています。
今後も、生産者、農業関連団体および関連企業の方々からの新品種開発、病害防除、栽培技術および品種特性など、アスパラガスに関するセミナーや共同研究の要望に応えるとともに、農業高校からの野菜に関する研究支援要望にも対応いたします。