本学学生がモンゴルのフスタイ国立公園でオオカミの撮影に成功

Date:2019.05.22

NEWS NO.12(2019年度)

本学学生がモンゴルのフスタイ国立公園でオオカミの撮影に成功!

5月3日、本学環境共生学類4年生の矢野拓海さんと同3年生の吉村珠美さんは、モンゴルのフスタイ国立公園での調査中にオオカミの写真撮影に成功しました。
本学の環境共生学類 環境リモートセンシング研究室(星野仏方教授)では、6年前よりフスタイ国立公園で調査を実施しておりますが、オオカミの撮影に成功したのは今回が初めてとなります。

吉村さんがフスタイ国立公園で撮影したオオカミ①

オオカミ②



星野仏方教授のコメント
フスタイ国立公園内で日本人がオオカミの姿をはっきりと撮影することに成功したのは、恐らく初めてのことだと思います。今までの調査中でもオオカミを目撃したことはありますが、カメラで近距離から奇麗に撮影できたのは今回が初めてでした。オオカミは生息地が限られており、非常に警戒心が強く、人間とは一定の距離を保ち、人を見るとすぐに逃げてしまい巣を移してしまいます。フスタイ国立公園のスタッフたちはオオカミの巣の場所を秘密にしており、地元の人たちもオオカミの巣の場所を知りません。それは、オオカミが生態系のトップに君臨していることや商品価値が高いことから、ハンターのステータスとして狙われる動物であることも理由です。今回の調査では、4月25日から5月11日までの期間に、卒業論文の調査でモンゴルのフスタイ国立公園を訪れました。早朝4時から山に入り吉村さんが中心となり行動調査、朝食後の9時30分からは矢野さんが中心となる痕跡調査を実施しました。その調査期間中で、非常に幸運なことにオオカミの撮影に成功しました。
日本ではオオカミは絶滅しましたが、海外ではオオカミを導入して生態系をコントロールすることについて、賛否の議論が続いています。野生動物との共生を考え、学ぶにあたって、様々な示唆を与えてくれる貴重な野生動物であることから、今後も研究室の研究対象の一つとして位置付けていきます。


矢野拓海さんのコメント
今回の調査では、卒業論文のテーマでもあるオオカミの痕跡調査を中心に行いました。オオカミのフンを分析して未消化物から季節による食性を調査し、オオカミがフスタイ国立公園の生態系の中でどのような役割を担っているかを研究しています。オオカミを実際に見ることは難しく、今まではフンから行動を推測することや、カメラトラップにより録画された動画から観察することが中心でした。
今回、実際にオオカミを観察し、写真に記録できたことは本当に幸運に恵まれた結果だと思います。このことから、オオカミの行動圏を推測する情報が得られる可能性があります。フスタイ国立公園には3年生の時にも調査で訪れていて、現地スタッフやレンジャーの方々にお世話になりました。今後は、オオカミの行動範囲など集積したデータを分析することにより、フスタイ国立公園に少しでも恩返しがしたいです。


 吉村珠美さんのコメント
今回の調査では、オオカミの行動調査を担当しました。古い巣と新しい巣の違いを調べてどのようにして巣が作られるか、巣を移る時期や行動範囲などを調べました。調査中の5月3日の朝7時40分頃にオオカミ3頭が現れて、こちらを見ていることに気づき、幸運にも写真に収めることができました。20分くらいはこちらをうかがっていたので、もしかすると子どもが近くにいて我々にテリトリーを主張し、威嚇していたのかもしれません。
元々、オオカミが好きで、研究室を決める際に「オオカミはなかなか見ることができないので、痕跡調査などが中心になる」と言われていたが、初めての調査で実際に見ることができ、さらには撮影にまで成功したことはとてもうれしかったです。実際に目にすることができて、オオカミの存在を実感でき、活力が湧いてきました。今年8月にも調査でフスタイ国立公園を訪れる予定があるため、今後もオオカミの行動について詳しく研究していきたいです。
 

左から吉村珠美さん、矢野拓海さん、星野仏方教授


4月25日 モンゴルへ向けて出発する一行

5月11日 大きな成果とともに無事に全員帰国!