酪農学園大学とデラバル株式会社による包括連携協定を締結
Date:2025.03.19
NEWS No.82(2024年度)
酪農学園大学とデラバル株式会社による包括連携協定を締結
2025年3月14日(金)、酪農学園大学とデラバル株式会社による包括連携協定式が執り行われました。
本学とデラバル株式会社は、2021年12月の前駐日スウェーデン大使来学時に同行されて以来、本学の教員・学生との意見交換や座談会、お互いの農場見学などを複数回実施、また、学生採用の協議や説明会なども行っており、世界的な酪農機器メーカーであるデラバル株式会社と酪農業を学ぶ本学の学生達を結び付けるため、これまでの取り組みをより一層強化すべく、協定締結に至りました。
主軸となる3つの連携協力
1 教育・育成、研究開発に関すること
最先端技術に対するハード・ソフト両面で情報や環境を共有し、また、実際の現場を介した学びの場を提供することで、酪農業の現場やそれを取り巻く環境に対して、より貢献度の高い製品や技術の開発、そして優秀な人材育成を目指す。
2 社会貢献、国際交流に関すること
食料自給率向上への寄与、そして日本の食を支える産業を持続可能なものとするため、相互に協力する。
また、デラバル株式会社様はスウェーデンに本社を置くグローバル企業のため、多様なバックグラウンドを持つ学生との交流の場や教育機関との学術交流の機会なども作っていく。
3 施設・設備の利活用に関すること
相互の施設・農場等の視察受け入れや、設備改善など等に関することに協調する。
協定の締結は岩野学長と中野代表取締役社長の署名取り交わしにより行われました。
岩野学長挨拶
このたびの協定締結は、両者の経営資源を活用し、相互連携と協力を深めることで、日本の酪農業のさらなる発展と貢献を目指すことを目的としています。これまで互いのフィールドで講義や実習、意見交換会、またデラバル様を通じてのスウェーデンとの国際交流など様々な連携を図って参りましたが、これらの取り組みをより一層執り進め、これまで以上に地域社会へ貢献し、持続可能な社会の実現を共に目指すため、協定を締結する運びとなりました。
デラバル株式会社様は、140年以上の歴史をもち「持続可能な酪農業と食料生産の実現」をビジョンに掲げて世界各国の酪農業と日々向き合う世界的な搾乳機器メーカーです。
そして、酪農学園大学は「農・食・環境・生命」を基軸とし、北海道そして酪農業の未来を支える人材育成に取り組んでまいりました。
この両者が協働することで、酪農家の皆さまが抱える課題を解決へ導き、地域共生と地元北海道への貢献、そして酪農業の未来を支える人材輩出と、関わる全ての人や動物たちの安心で安全な食生活の実現に寄与していけると確信しております。
また、この協定が学生にとってはグローバルな視座を高める学びの場・経験の場に繋がり、人材として大きく成長してくれることを期待しています。
中野代表取締役社長
デラバルグループはスウェーデンに本社を設立以降、世界100ヵ国以上でビジネス展開をしております。酪農家の皆さんが抱える問題をどのように解決していくかを酪農関連機器の生産・販売・サービスの提供をして、140年以上になる会社でございます。日本のデラバル株式会社設立以降は今年で55年になります。
我々の強みはグローバルネットワークを通じた様々なベストプラクティスを提供、また「デラバルのDNA」と言われておりますが、革新的な製品開発により酪農家さんの課題解決するというポリシーの下、ビジネス展開をしてきました。
我々のビジョンは「持続的な食料生産を可能にする」もので、特に「酪農」という限られた分野ですが、現在の日本酪農業界を見ますとコロナ以降非常に厳しい円安と飼料状況にあり、酪農家戸数も減少しておりますが、酪農業界含め農業と言う分野は国家的政策である日本の食料自給率に直結する非常に重要な産業であると認識しております。
酪農学園大学様は農に関する業界全体に非常に多くの優秀な人材を輩出してきた北海道を代表する大学ですので、我々もビジネスを通して貢献するだけでなく、将来この業界を支えていく人材をいかに育成していくか、そこに我々が貢献できることはないかを考えたときに、これまでは当社のトレーニング施設開放や意見交換を進め、酪農学園大学様との関係性を構築して来たので、包括的な連携協定の中でより強固にしていきたいと思い本日の締結に至りました。
今後、当社の強みであるグローバルネットワークを活用し、これからこの業界を支えていく人材に様々な経験・体験を通じて「この業界は面白い。魅力がある。我々が支えていこう」という気持ちを持ってもらえるように取り組んでまいります。
取材に集まった各社記者からの質疑応答を行い締結式は終了しました。
今後も産学連携により、酪農業界を支える人材育成へ取り組んで参ります。