最先端技術に触れる実践教育を推進 ― 株式会社北海道クボタの協力により、スマート農業機械を活用した実習を実施 ―(酪農学園大学 ✕ 株式会社北海道クボタ)
Date:2025.06.02
NEWS No.15(2025年度)
最先端技術に触れる実践教育を推進
―株式会社北海道クボタの協力により、スマート農業機械を活用した実習を実施―
(酪農学園大学 ✕ 株式会社北海道クボタ)
酪農学園大学は2025年5月28日(水)、株式会社北海道クボタの協力のもと、スマート農業の最先端機器を活用した「農業施設・機械学実習」を実施しました。本実習には農食環境学群・循環農学類の3年生が主に参加し、現場での体験を通じ次世代農業技術に直接触れる貴重な学びの機会となりました。
当日は、無人型ロボットトラクターや、業界初の無人型ロボットコンバインによる自動走行の実演に加え、農業用ドローンのデモンストレーション飛行などが行われました。学生たちはそれぞれの先端的な農業機械の仕組みや活用方法について実地で学び、スマート農業が切り拓く農業の可能性について理解を深めました。
実習に参加した学生からは、「これまで座学の講義の中でスマート農業について触れることはありましたが、実際に最先端の農業機械を体験する場はありませんでした。今回の体験を通じて、講義で聞いた内容が初めて実感を伴って結び付いたと感じました。」
「まっすぐトラクターを進ませることは難しいと感じていましたが、最先端の技術を用いることで誰にでも正確に作業が行えるようになったことを実感しました。これまで乗ったことのある旧式の農業機械と比べ、想像以上に快適で驚きました。」
「これまで経験と勘が必要だと思っていた農作業も、データに基づき作業を進めることができれば、経験の少ない立場でも農業に参入しやすいと感じました。」といった声が寄せられ、実習の充実度の高さがうかがえました。
株式会社北海道クボタの道信和彦社長は「将来の農業を支える学生の皆さんが、スマート農業の最新技術を実際に体験できる場を設けられたことを大変嬉しく思います。農業は、食の安全保障という国の根幹を支えると同時に、地域の方々の暮らしを支える重要な産業です。最先端の技術はもちろん必要不可欠ですが、それを支える“人財”は何より大切だと考えています。今回の取り組みは、学生の皆さんにとっての学びの場であると同時に、普段は農家の皆さまと接することが多い当社の社員にとっても、わかりやすく伝えられるように考え工夫する新たな学びの機会となりました。若い世代の育成、そして社員一人ひとりの成長は、農業全体の底上げに繋がると信じています。」と述べられました。

岩野英知 学長(左)と株式会社北海道クボタ 道信和彦 社長
また、今回の実習の企画に携わった本学 循環農学類の卒業生であり、現在は株式会社北海道クボタに所属する石﨑あかりさんは、「実践的な農業を学びたいという思いから、酪農学園大学へ進学しました。コロナ禍の影響も重なり手作業中心の学びが多かった中、現在はスマート農業を牽引する企業の一員として、母校の実習に企画・協力できたことを嬉しく思います。農業の本場であり大規模農場が多くある北海道の地で学ぶ後輩たちが、新しい農業技術を学ぶ機会に貢献することができ誇りに感じています。」とのコメントがありました。

2023年度 循環農学類卒 石﨑あかりさん
なお、上記の実習に参加した学生の他、実習以外の時間には本学の教職員や附属高校の生徒に向けても最新機械の展示やデモンストレーションの様子が公開され、多くの関係者がスマート農業の可能性に触れる機会となりました。
岩野学長は、「最新のロボット技術や情報通信技術を活用するスマート農業は、深刻な労働力不足の解消や作業の効率化に大きく貢献すると期待されています。本学では今後も、スマート農業に関する教育・研究をさらに推進し、次世代農業を担う人材の育成に尽力してまいります。若者たちには、“農業ってこんなに革新されるんだ、楽しいかもしれない”というワクワク感を持ってもらいたい。酪農学園大学は『楽農』を推進します!」と語りました。
今後も本学では産学連携による実践的な教育を通じて、学生の学びを深めていくと共に、持続可能な農業分野の発展を目指してまいります。

農業用ドローンの解説

業界初の無人型ロボットコンバイン

国内最大級モデルのトラクター操作
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◆株式会社北海道クボタ 社員ブログ
2025.5.30 酪農学園大学農業施設・機械学実習2025
https://www.hokkaido-kubota.co.jp/blog/chuo/ishikari/2025/05/30/0900.html