外国人招聘研究員のゲリー氏がフィリピン大統領表彰を受賞

Date:2018.11.22

NEWS NO.70(2018年度)

外国人招聘研究員のゲリー氏がフィリピン大統領表彰を受賞

 2016年9月から17年3月まで本学に招聘研究員として来学され、獣医放射線生物学ユニットの研究と教育に寄与いただきましたGerry Amor Camer (ゲリー アモール カマー)東フィリピン大学教授が、2018年11月に、これまでの長年の研究成果により、フィリピンのドゥテルテ大統領が国民への貢献者をたたえる賞(Presidential Lingkod Bayan (Public Hero Servant) Award)を受賞されました。

竹花学長、ゲリー教授、遠藤教授

今回特に注目された研究は、本学獣医学類の遠藤大二教授(獣医放射線生物学ユニット)とゲリー教授との共同研究「デング熱、ジカ熱等の熱帯地域で制御が必要となる疾病原因ウイルスの効率的な部分人工合成方法の確立」です。11月20日に、この手法が学術誌「Future Science OA」で公開されました。
https://www.future-science.com/doi/10.4155/fsoa-2018-0081

※日本語翻訳機能あり

ウイルスの一部をつなげる方法を色紙で表した遠藤教授

遠藤教授は、「ゲリー先生がフィリピンで受賞され、共同研究が学術誌に出版されたことは私にとても名誉なことです。ワクチンを作るには長い年月と費用が掛かりますが、フィリピンではデング熱など、型の違うウイルスの株が出現する環境で、準備コストが限られているDNAを使ったワクチンが期待されています。我々は、もともとあった方法に独自のアルゴリズムを取り入れ、予防や診断に使えるウイルス遺伝子の一部を低コストで作成するプログラムを作りました。安全かつ低コストでワクチンに使えるDNAを準備できる方法なので、デング熱やジカ熱などの予防への活用が期待されています」と話しました。

 

表題 デング熱、ジカ熱等の熱帯地域で制御が必要となる疾病原因ウイルスの効率的な部分人工合成方法の確立
概要 デング熱ウイルスおよびジカ熱ウイルスなどは熱帯地域でまん延しているうえ、変異株が多数存在しており、根本的な対策を立てることは難しい。迅速なワクチン開発や疫学を踏まえた対策の一つとして、過去に知られているウイルスの遺伝子情報からの遺伝子断片の人工合成が注目されている。Gerry教授と本学の遠藤教授は、実施したPCR実験と過去の知見を組み合わせて解析することにより、従来よりも効率よく低価格でこれらのウイルスの遺伝子断片を合成するためのコンピュータプログラムを作成し、実験で有効性を証明した。この技術は、病原性ウイルスの多様な変異株に対する対策を検討する上で多数のDNA断片の候補を検討するための手法として期待される。