本学学生と㈱北海道酪農公社が共同研究した生クリームを使用したXmasケーキを販売

Date:2019.12.24

NEWS NO.92(2019年度)

本学学生と㈱北海道酪農公社が共同研究した生クリームを使用したXmasケーキを販売

本学学生が㈱北海道酪農公社と共同研究し、開発・商品化した生クリームを使用したケーキを、12月23日・24日の2日間に渡り、Pasco夢パン工房野幌店で予約されたお客様へ直接ケーキの受け渡しを行いました。

予約ケーキを渡す松浦さん

共同研究を担当した食品企画開発ゼミ4年生の原田咲洋さんと松浦瑞季さんにインタビューしました。
■原田 咲洋さん ・分析試料のホイップクリーム準備を担当。 ・好きな食べ物はチョコ。 ・得意な料理は母直伝のルーを使わないシチューづくり。

原田 咲洋さん

私は試験を行うための試料準備を担当しました。北海道酪農公社様からいただく生クリームと他社の生クリームを8分立てにホイップして、硬さ(粘弾性)を均一にする作業ですが、本当に大変でした。生クリームは物性が荒れやすく、各社でクリームの質が違う事もあり、ホイップ後のクリームを立てた際の手の感覚だけが頼りでした。また、ミキサーの種類によってもホイップの仕上がりが変わるため、ミキサーの攪拌部分であるスポークの本数から見直したことや、酪農公社からいただく生クリーム(5ℓ)も、受け取った時点で成分が瓶の中で分離しているので、中身を均一にするため寸胴鍋に入れ替えてヘラで混ぜ、10皿に取り分けてから1皿あたり数個にホイップして、使用出来るのはそのうち5個。材料にも限りがあるので、試験のたびにとても緊張しました。
■松浦 瑞季さん ・ホイップクリームの分析試験を担当。 ・好きな食べ物はヨーグルトやチーズなどの乳製品。 ・得意な料理はパンやパウンドケーキ、クッキーなど、小麦粉を混ぜて焼くもの。

松浦 瑞季さん

私は分析試験を担当しました。ホイップされたクリームを絞り、その高さや硬さ、クリーム表面の質感を確認したり、口溶けを確認するための試験などを行いました。特に、硬さを見るためにクリープメーターと言う器具(ホイップしたクリームを入れた容器に棒状のプランジャーを押し付けて硬さを測る)を使用しますが、プランジャーの適度なサイズがなく自作して分析を行いました。 予約ケーキ受け渡しは阿部ゼミの森さんと保原さんと一緒に行いました。 クリスマス直前という事もあり、当日に購入されたお客様もいらっしゃいました。 また、Pasco野幌店さんのご厚意で、ケーキの試食も実施しました。

お客様へケーキの受け渡し。

北海道酪農公社様も予約してくれました。

   

お客様へケーキの受け渡し。

お客様へケーキの受け渡し。


原田さん、森さん、Pasco平山さん(本学OG)

松浦さん、保原さん


試食もしていただきました。

美味しいと言っていただけました。


二人は、既に技術職として牛乳メーカーへの内定が決まっています。就職後は社会でどのように活躍したいかを聞きました。

原田さんと松浦さん(研究室にて)

「㈱北海道酪農公社様との共同研究を通じて、職人さん達の商品づくりへ取り組む姿勢や想いを間近で見て、1つの事にこんなに打ち込めるのか!と驚きと共に尊敬しました。就職後は、消費者第一と考えお客様に笑顔で満足していただきたいという想いを持ち、与えられた仕事を頑張り、様々な仕事を通じていずれは商品開発をしたいです」と新社会人へ向けての抱負を述べられました。
阿部茂教授からは「今回共同開発した生クリームは口どけが良くバクバク食べられます。株式会社レアールパスコベーカリーズ(株式会社敷島製パンのベーカリー事業会社)のパン職人も「確かにこの生クリームはとても美味しい!」と評価してくれました。二人は試験結果を出すことが非常に難しい条件のなかで、食品加工研究センターの1室を借り、何度も通い詰めて実験と失敗を繰り返していました。分析用生クリームの状態やミキサーの器具を一から見直すなど、原因を探りながらの長い道のりを二人はコツコツとやり遂げました。今回の研究をやり遂げることが出来たのは、ご協力いただいた㈱北海道酪農公社職員様の仕事に対する姿勢を見せていただいたことも励みになったと思います。」と二人への感想を述べました。

阿部教授(右)と研究室にて


生クリームケーキ

チョコクリームケーキ


二人の今後の活躍に期待です。