「薬剤耐性(AMR)対策推進国民啓発会議」で耐性菌に関する高大連携教育を紹介

Date:2020.01.20

NEWS NO.98(2019年度)

「薬剤耐性(AMR)対策推進国民啓発会議」で耐性菌に関する高大連携教育を紹介

薬剤耐性菌は世界的に医療における最大の脅威となっており、ヒト・動物・環境分野の連携によるワンヘルスでの対策が求められています。このような状況の中、AMR対策について、官民が一体となって対策に係る全国的な普及啓発活動の推進を図り、国民のAMRに関する知識・理解を深めるとともに、薬剤の適正な使用に向けた国民の主体的な取り組みを促進するため、2016年に内閣府において表記会議が設置されました。議長は日本科学未来館の毛利衛館長が務められ、国内各分野の代表が構成員となっています。動物分野から本学の動物薬教育研究センターの田村豊教授が任命されています。 2019年11月27日(水)に第4回会議が全国都市会館で開催され、2019年度の取組実績及び今後の取組予定について検討されました。その会議の中で、田村教授から現在、高大連携教育の一環として酪農学園大学附属とわの森三愛高校で実践される課外授業「耐性菌を知り、そして対策を考えよう!」が紹介されました。課外授業は獣医・理系コースの生徒を対象に2018年度から開始されています。内容は大学教員による3時間の講義の後、本学の獣医学類6年生を助手として実習を2日間にわたり実施しました。参加した生徒は講義・実習内容をまとめると共に、全校生徒と保護者・教員に対して自ら実施した抗菌薬の適正使用に関するアンケート結果をまとめ、全校生徒に対して口頭発表することにより普及啓発活動を行いました。また、英文による取りまとめも行い、北海道インターナショナルサイエンスフェアでポスター発表する予定です。 このたび、内閣府のホームページにおいて、会議で使用したスライド原稿と議事録が公表されました。是非ご覧いただき、高大連携教育の内容をご理解いただきたいと思います。 田村教授は、「抗菌薬の慎重使用は獣医師にとって重要な課題です。高校生の時からAMR問題の本質を知り、その対策を考えることは重要だと思います。今後、獣医師となってAMR対策のリーダーとして活躍して欲しいと願っています。」とコメントしました。

第4回AMR対策推進国民啓発会議資料


【参考】 ・第4回薬剤耐性(AMR)対策推進国民啓発会議(首相官邸HP)  https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokusai_kansen/amr_taisaku/dai4/ ・第4回薬剤耐性(AMR)対策推進国民啓発会議【議事録】(首相官邸HP)  https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokusai_kansen/amr_taisaku/dai4/gijiroku.pdf ・【獣医・理数コース】薬剤耐性菌の実験を行いました(とわの森三愛高校HP)  https://www.san-ai.ed.jp/article-15065.html ・高校生による抗菌薬の適正使用に関するアンケート調査(本学動物薬教育研究センターHP)  https://cvdd.rakuno.ac.jp/archives/2854.html