大学院修士課程2年松永龍さんが「日本湿地学会第14回(2022年度)釧路大会」で ポスター発表部門の奨励賞を受賞

Date:2022.11.25

NEWS No.43(2022年度)
大学院修士課程2年松永龍さんが
「日本湿地学会第14回(2022年度)釧路大会」で
ポスター発表部門の奨励賞を受賞

9月3日・4日に釧路市観光国際交流センターで開催された「日本湿地学会第14回(2022年度)釧路大会」において、本学酪農学研究科修士課程2年の松永龍さん(指導:環境共生学類環境地球化学研究室 吉田 磨教授)が発表した「湿地を活用した環境教育による 意識変化の評価」がポスター発表部門(一般対象)の奨励賞を受賞しました。

 

<受賞演題>
「湿地を活用した環境教育による 意識変化の評価」 (ポスター発表)
 松永龍、吉田磨

<研究概要>
 近年、環境問題に対する関心は年々増加しており、21世紀を担う子どもたちへの環境教育は極めて重要な意義を有している。
 そこで、本研究では北海道内にてラムサール条約登録湿地である大沼、宮島沼を研究フィールドとし、持続可能な社会の形成に貢献する人材育成として、地元の子どもたちの環境問題に対する意識の変化について環境教育前後でアンケート調査を行った。
 自由記述式アンケートでは考察にバイアスがかかり、正しく評価できていないという課題があったが、本研究では共起ネットワークを用いることで定量的にも解析できた。
 その結果、地域資源である湿地の環境問題について、身近に感じていない子どもであっても、環境教育後には身近に感じるような変化がデータから確認できた。
環境教育によって子どもの意識が地元の環境について向けられたことが示された。
 この成果は、今後の環境教育を実施・評価する上で一つの指標になることが期待される。

学会事務局より表彰状が届き、受賞ポスターを背に記念撮影

 


■松永 龍さん
(酪農学研究科修士課程2年) のコメント
 4年間これまで北海道の豊かな湿地の水環境を活かした環境教育に関する研究を行ってきましたが、それを形にし、評価されたことはとてもうれしいです。また、ポスター発表部門での受賞は、学生と一般の区別なく同様に審査され、私たち1件のみの受賞だったことも大きな喜びでした。
 大学院修了後、4月からは北海道の中学校で理科教員として働きます。やりがいが多い仕事ですし、中学の理科教育は進路を決める分岐点にもなると思いますので、理科をしっかり学んでほしいです。そして、環境教育について研究した経験を基に、地元を愛することができる生徒を育てていきたいと思っています。

■吉田 磨  教授(環境共生学類 環境地球化学研究室)のコメント
 北海道のさまざまな地方で環境教育を行ってきた成果が評価され、大変うれしく思います。
 フィールドでの観測結果を地域に還元し、更には地域の若い世代に伝える環境教育で、これからも持続可能な地域社会の形成に役に立てればと考えています。


◇教員・研究室一覧

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【関連リンク】
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