農食環境学群×附属とわの森三愛高校 「第2回高大共同研究成果発表会」を開催
Date:2023.03.16
NEWS NO.69(2022年度)
農食環境学群×附属とわの森三愛高校
「第2回高大共同研究成果発表会」を開催
本学農食環境学群と附属とわの森三愛高校との高大一貫教育の連携強化を目的とした共同研究成果発表会が3月9日に、ハイブリット形式で行われ、約130名(オンライン参加約30名、学生ホール来場教職員約100名)が参加しました。今回は昨年の4件を上回る5件の研究発表となりました。
北岡光彦副学長の司会進行の下、園田高広学群長の主催者あいさつ、研究成果発表、質疑応答と続き、最後に清澤城次校長が講評を述べました。
(1)循環農学類×農場教育
●循環農学類 岡本 吉弘准教授(植物育種学研究室)、附属高校農場長 西川 謙教諭、アグリクリエイト科機農コース 松田 直也教諭
アグリクリエイト科機農コース1年 朝場 敬人さん、植竹 真美さん、神棒 楓さん、内藤 晃希さん、廣谷 花衣さん
発表課題:「FEDREC水田内の 生育の違いが 水稲品種「ななつぼし」の収量と品質 におよぼす 影響
研究目的:高大一貫教育の実現に向けた取り組みとして、農業高校教科書『作物』の 第 3章イネ2栽培管理3品質と高価値化および 4生育と収量の診断の部分における実習コンテンツの確立と授業実践を試みる.
研究概要:2021年度 において 水田 西 側 (ソフトボールグラウンド側)の水稲 の草丈 が 水田東側(牧草地側)のそれに比べて 高かった .一筆水田内での 生育の違い はイネの草型に影響し,収量や品質にも影響を与える可能性がある。そこで、 2022 年度では西側と東側の水稲の収量調査と玄米品質調査を実施し、両者の違いの有無を明らかにする。 また、 この調査を通じて、収量構成要素への理解を深める実習コンテンツ の作成を目指す。 なお、生徒が実習中に収量調査を実施する。
(2)循環農学類×総合進学コース
●循環農学類 正木 卓准教授(農食法制度論研究室) 、毛利 泰大講師(統計学研究室)、井上 誠司教授(農業政策学研究室)
普通科総合進学コース 伊藤 俊文教諭、普通科総合進学コース(総合進学クラス)2年及川 遥さん、木村 恒大さん
発表課題:「酪農学園の取り組みに関する調査~江別市内中高生を対象として~」
研究目的:大学が所在する江別市の住民、中でもこれから受験を控える中学生および高校生が、本学園やその各種取組(教育・研究・地域貢献)をどの程度認知し、何を期待しているのかを明らかにするとともに、それらを具現化するための課題について解明する。
研究概要:市内中学生および高校生の本学に対する認識ならびに期待の度合いを探るため、中学校、高校生を対象に意識調査を実施する。具体的には、生徒へのアンケート調査の実施、さらに教員へのヒアリング調査を行う。また、地域内の様々な要請に応え、地域振興を果たしている学校でヒアリング調査を行い、その成功の要因を検証する。
(3)食と健康学類×フードクリエイトコース
●金田 勇教授(食と健康学類 食品物性学研究室)、 川端 庸平准教授(食と健康学類 食品物理化学研究室)
普通科フードクリエートコース長 家山 麻希教諭、普通科フードクリエイトコース2年半田 唄さん、布施 鈴葉さん、和田 結月さん
発表課題:「卵白加熱処理がメレンゲの物性に及ぼす影響」
研究目的:卵白を加熱処理することによりメレンゲの力学物性がどのように変化するかを定量的に評価する。
研究概要:卵白を湯煎しながら起泡させるスイスメレンゲは一般的なフレンチメレンゲよりも「硬い」泡ができるがそのメカニズムは明らかではない。本研究では様々な加熱条件で処理した卵白でメレンゲを調製し、その力学物性を測定し、加熱処理と泡の硬さの相関を定量的に評価する。
(4)食と健康学類×フードクリエイトコース
●食と健康学類 竹田 保之教授(乳製品製造学研究室)、栃原 孝志講師(乳製品製造学研究室)、普通科フードクリエートコース長 家山 麻希教諭
食と健康学類4年山中 樹さん、普通科フードクリエイトコース2年梅原 彪雅さん
発表課題:「おいしい牛乳の定義は?牛乳の香りと成分の関係についての 探究」
研究目的:酪農学園では健土健民牛乳を実習産物として製造販売している。牛乳のおいしさとは何なのか、牛乳の加熱方法による乳成分の変化を調査する。
研究概要:以下の1ないしは複数を調査する。
①市販されている牛乳(健土健民牛乳を含む)について、高校生を対象とした嗜好性調査を行い、市販乳の嗜好傾向を探る。
②本学の生乳を原料として異なる殺菌条件処理で作った牛乳で同様の嗜好性検査を行う。
③嗜好性と乳の成分についての関連を既報で調査を行い、さらに本学や外部検査機関においてデータの解析を行う。また、エサと乳の風味についての関 連も調査する。
(5)環境共生学類×総合進学コース
●環境共生学類 松山 周平准教授(環境植物学研究室)、普通科総合進学コース長 真田 昭好教諭
普通科総合進学コース(総合進学クラス)2年 髙木 國廣さん、比留間 渚さん、安部 萌芽さん
発表課題:「酪農学園周辺に見られるアポミクシス性 外来植物の生態に関する研究」
研究目的:酪農学園周辺(野幌森林公園含む)に侵入している アポミクシス性 外来植物の分布と生育特性を明らかにする。
研究概要:外来植物の中には アポミクシスによって 主に無性的に繁殖する種 が ある 。これら がいかにして環境に適応し、分布を拡大してきたかはよくわかっていない。アポミクシス性外来植物 の遺伝的多様性や生育特性を ある程度 限られた 範囲で 調べる
ことで、 局所的な分布拡大過程を推測できる。そこで、学園周辺 複数箇所 で アポミクシス性外来種のコウリンタンポポ、ハイコウリンタンポポを採取し、発芽 ・生育 特性、 ISSR 多型を調べる。
【参考】関連記事
◆2022.03.23「本学農食環境学群と附属とわの森三愛高校との共同研究成果発表会を開催」
https://www.rakuno.ac.jp/archives/20825.html