酪農学園大学・株式会社クボタ・株式会社北海道クボタによる包括連携協定を締結
Date:2025.07.01
NEWS No.22(2025年度)
酪農学園大学・株式会社クボタ・株式会社北海道クボタによる包括連携協定を締結
2025年6月26日(木)、酪農学園大学と株式会社クボタ・株式会社北海道クボタによる包括連携協定式が執り行われました。
酪農学園大学・株式会社クボタ様・株式会社北海道クボタ様は、産学連携を通した相互の発展や学術の振興、地域経済の発展及び地域社会の活性化を目的とし、包括連携協定締結に至りました。これまでの連携実績としては、本学と株式会社クボタ様とは2024年度より北海道ボールパークFビレッジ内に設置する農業学習施設クボタアグリフロントをフィールドに、本学の教員が農・食・環境の魅力を発信する出張ワークショップを開催しました。また、2024年9月のKUBOTA presents AGRI WEEK in F VILLAGEにおいては、ふれあい動物体験、食べるを学ぶワークショップ、乳製品や野菜の販売などいくつかのブースを出展しました。
本学と株式会社北海道クボタ様とは2025年5月に本学キャンパス内でロボットトラクタを使用した講義・実習を実施しました。さらに、12月には「スマート農業の取り組み」と題した特別講義を予定しています。
協定の目的及び連携事業
産学連携を通して相互の発展に寄与するとともに、学術の振興及び地域経済の発展並びに地域社会の活性化を目的とし、以下の連携事業を推進するものとする。
(1)相互の研究開発の推進に関すること
(2)相互の人的支援、人材育成に関すること
(3)相互の資源(生物資源・施設・設備等)の有効活用に関すること
(4)社会貢献に関すること
(5)その他連携を図るために必要な事項に関すること
具体の取り組み事項
(1)酪農学園大学による出張講座の開催
(2)北海道クボタによる出前授業の開催
(3)日本農業の更なる発展に向けた相互連携
AGRI WEEK in F VILLAGEにおける農機具展示会の開催・体験型ワークショップ・学内生産物の販売(マルシェ)・動物とのふれあい体験等
(4)研究成果を活用して製造された加工品(肉・乳)を活用したメニュー開発
協定の締結は岩野学長と習田KESG推進ユニット・ユニット長(株式会社クボタ)、道信代表取締役社長(株式会社北海道クボタ)の署名取り交わしにより行われました。
岩野学長挨拶
このたびの協定締結は、若者たちに「ワクワクする農業」を見せたい、という共通の想いから生まれました。三者が連携し、力を合わせることで、日本の農業を刷新し、次世代を担う若者たちが農業という産業の活性化に積極的に関わっていくことを願っております。株式会社クボタ様は135年の歴史を誇り、「For Earth, For Life」というブランドステートメントのもと、農業機械や建設機械などを通じて長年にわたり日本の農業を支えてこられました。近年では、北海道ボールパーク内のアグリフロントにおいて、現代の農業や食の課題、そして未来のビジョンを多くの方々にわかりやすく発信されており、本学の教員もその活動に参加しています。私自身も、すでに5回ほど足を運び、そのたびに大きな刺激を受けています。
また、株式会社北海道クボタ様は、1964年の設立以来、広大な北海道をフィールドに、農業機械の販売・メンテナンスを通じて地域農業の発展に大きく貢献されてきました。本学でも、ロボットトラクタやコンバイン、ドローンなどの最新機器を使った実習を実施いただき、多くの学生が生き生きと学びに取り組む様子が印象的でした。ご協力いただいた皆様には心より感謝申し上げます。すでに協働を進めている三者が、改めてこの協定を結ぶ意義は、農業の未来を担う後継者の育成にあります。少子化が進み、地方の存続すら危ぶまれる中、私たちは若者たちに農業の可能性と意義、そしてその革新性をしっかりと伝え、次代の担い手を育てていく責任があります。
本日の協定締結を新たな出発点とし、株式会社クボタ様、株式会社北海道クボタ様とともに、持続可能で魅力ある農業の実現に向けて、一歩ずつ着実に歩んでまいります。-農業に夢を、地域に元気を、そして若者に未来を-その実現に向けて、今後ともご支援とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。本日は誠にありがとうございました。
習田KESG推進ユニット・ユニット長(株式会社クボタ)
本日は株式会社クボタを代表して一言ご挨拶を申し上げます。まず、株式会社クボタについて簡単にご紹介いたします。弊社は、農業機械や建設機械、環境関連機器などを製造・販売している企業でございます。「For Earth, For Life」をブランドステートメントに掲げ、食料・水・環境分野の社会課題の解決に貢献する事業活動を通じて社会課題の解決と持続可能な社会の実現に貢献しています。また、私が管掌しておりますKESG推進ユニットでは、2023年3月、北海道の基幹産業である農業の持続可能な発展を目指し、農業学習施設「KUBOTA AGRI FRONT」を北広島市に開業しました。「食と農業の未来を志向する仲間づくりの場」をコンセプトに、「農業への興味喚起」、「農業を通じたひとづくり・まちづくり」をテーマとして施設運営を行っております。
その中でも次世代育成は、私たちの施設運営において非常に重要なテーマです。開業以来、KUBOTA AGRI FRONTでは、酪農学園大学様をはじめとした教育機関との連携を重ねることで、次世代を担う青年層への教育と支援を行ってきました。
そして、この度、北海道の酪農振興に貢献されてきた歴史ある酪農学園大学様との間で包括連携協定を締結させていただく運びとなりました。この協定は、これまでの実績を基にしたものであり、今後のさらなる発展を期待しております。また、農業機械販売のグループ会社である北海道クボタもこの連携協定のメンバーとして参加することになりました。北海道クボタが参加することにより、クボタが推進するスマート農業の最新技術を学生たちに実際に体験していただける貴重な機会を提供できるようになります。この連携協定を通じて、私たちが期待していることは大きく分けて三つあります。
一つ目は、「より強固な連携を通じて次世代の食と農業を支えるひとづくりができること」です。教育機関との連携を深めることで、実践的な知識や技術を持った人材を育成し、農業の持続可能な発展に寄与したいと考えています。
二つ目は、「KUBOTA AGRI FRONTがより地域に根差した施設に進化できること」です。地域との密接な関係を築き、地域のニーズに応じた活動を展開することで、地域社会に貢献していきたいと思います。
最後に三つ目は、「クボタの事業をとりまくステークホルダーからの共感・参画を得ていくこと」です。私たちの取り組みが多くの方々に支持され、共に成長していくことが重要です。これにより、持続可能な農業の未来を共に築いていけると信じています。今後とも、KUBOTA AGRI FRONTでは次世代育成に注力し、地域社会と共に成長していく所存です。皆様のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。
道信代表取締役社長(株式会社北海道クボタ)
北海道クボタの代表として一言ご挨拶を申し上げます。まず、はじめに北海道クボタについて簡単にご紹介をいたします。弊社は、株式会社クボタの北海道における農機販売会社として創業以来、農業機械の販売・サービスを通じて、北海道農業の近代化と生産性向上の一翼を担い、日本の食料供給基地である北海道農業の発展に貢献すべく努力をしてまいりました。
一方、今日の食料・農業を取り巻く状況は、労働力不足や食料の安定的な確保の不確実性などの課題に直面しており、ロボット技術やICTを駆使して営まれる先端的な技術、すなわちスマート農業技術を活かした新しい農業への期待が寄せられています。
そこで、当社では、「スマート農業は北海道クボタ」をスローガンにして、スマート農業を定着させることによって、北海道の農業従事者の皆さまが夢と希望をもって取り組んでいくことのできる農業を実現し、未来の輝かしいスマート農業の市場創造に向かって邁進をしているところです。
そして、この度、酪農学園大学様との包括連携協定を締結させていただくことにより、これからの北海道農業を支える次世代の“人財育成”に貢献する機会が出来ましたことを、大変ありがたく思っています。
過日(5月28日)も、学園内におきまして、スマート農業の最先端機器を活用した「農業施設・機械学実習」を実施させていただきましたところ、学生の皆さまの熱心かつ真摯に受講する姿を拝見することが出来、スマート農業が切り拓く未来の農業の可能性を大いに実感をいたしました。今後、北海道クボタは、従来の販売・サービスに加えて、“共に創り上げていこうという気持ち”の「共創の精神」をもとに、地域ごとの営農課題に寄り添いながら、スマート農業の普及拡大と北海道の未来を拓く人づくりの取り組みを通じて、地域農業の持続的な発展に貢献をしていくとともに、北海道の農業従事者の皆さまから最も信頼されるパートナーを目指していきたいと考えています。皆さまのご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。本日は、誠にありがとうございます。
取材に集まった各社記者からの質疑応答を行い締結式は終了しました。
今後も包括連携事業により、日本農業の更なる発展に向けて取り組んで参ります。
本学のアカエゾマツベーコンとクボタアグリフロントのバジルソースを使用したピザの試食会
本学の研究成果を活用して製造したアカエゾマツベーコンをメインにクボタアグリフロントの植物工場で生産されたスイートバジルから作ったバジルソースのピザを試食しました。
ピッツェリア デル カピターノのオーナー/ピッツァ職人の宮本さんにご協力いただきました。
【関連】
実習動画 https://youtu.be/F1eBQRuLl-c?feature=shared
実習記事 rakuno.ac.jp/archives/37981.htmlhttps://
株式会社クボタ https://www.kubota.co.jp/kubotainfo/index223.html
株式会社北海道クボタ https://www.hokkaido-kubota.co.jp/blog/chuo/ishikari/2025/06/27/1200.htmll