2024 年度春期キリスト教教育強調週間を実施

Date:2024.06.04

NEWS NO.12(2024年度)

2024 年度春期キリスト教教育強調週間を実施

2024 年度春期キリスト教教育強調週間 特別礼拝が6月4日、英国エディンバラ大学のアソシエイト・チャプレンであるウルズラ・グリエネッケ博士を講師に迎えて行われました。礼拝はキリスト教学教員の髙橋優子教授(獣医保健看護学類 動物と人の関係学ユニット)の司式・同時通訳のもと行われ、グリエネッケ博士は「ソヴィエト占領下のラトヴィアにおけるレジリエンス:希望そして信仰」と題して、絶望的な状況における希望について講演しました。


【本日の聖書】
・ローマの信徒への手紙 8 章 31-39 節
・詩編22編2-12節および25-32節

前 奏: われら汝に望みをおく(J・C・バッハ作曲)
讃 美 歌: 讃美歌 75 番(ものみなこぞりて)
聖 書 :ローマの信徒への手紙 8 章 31-39 節
    詩編 22 編 2-12 節および 25-32 節
祈 り:
奨 励 :「ソヴィエト占領下のラトヴィアにおけるレジリエンス:希望そして信仰」
    ウルズラ・グリエネッケ博士 (イギリス・エディンバラ大学アソシエイト・チャプレン)
祈 り :
讃 美 歌: 讃美歌 546 番(聖なるかな)
報 告:
後 奏 :強き王なる主をほめまつれ(ツィップ作曲)


【講師紹介】Dr. Rev. Urzula Glienecke. Ph. D. (ウルズラ・グリエネッケ)博士

1974 年ラトヴィア生まれ。英国エディンバラ大学アソシエイト・チャプレン。神学者・芸術家・社会活動家。ソヴィエト占領下のラトヴィアに生まれ育ち、思想信条の自由のための非暴力的闘いに参加。17 歳のときリガ(ラトヴィアの首都)が解放されるとすぐに神学の勉強を始める。ラトヴィア・ノルウェー・ドイツ・スペイン・アイルランドで研究し、2011 年に宗教間理解・牧会心理学を専門として博士号(宣教神学)を取得。2022年 Church of Scotland にて叙任。現在エディンバラ大学アソシエイト・チャプレンとして牧会活動を行っている。

【奨励】

ナチズムが行ったホロコースト、そして現在のウクライナでの戦争やガザの状況など、世界には常に理不尽な抑圧や暴力があふれています。私自身は2回そのような経験をしました。最初は、ソヴィエトによる占領です。ソヴィエトはラトヴィアを抑圧し、キリスト教の信仰も禁止しました。私は非暴力的闘争に参加し、17歳のときに首都リガが解放されました。それでラトヴィアでは50年ぶりに神学を学ぶことができるようになったのです。2回目はラトヴィアのキリスト教指導者たちが保守化したことです。私は召命を受け、牧師になろうと考えていましたが、祖国では不可能になりました。そのため私は国外に出て、いろいろな国で勉強を続けなければなりませんでした。そして数十年後に牧師として叙任を受けました。受け入れてくれたのはスコットランド教会でした。抑圧と闘い勝利するためには信仰による希望を持ち続けること、そして他の人々と手をとりあって助け合い励ましあうことが必要です。虐待を受けた人が虐待を行う人になるという悲しい例が知られています。でもそうならずに、抑圧や暴力を乗り越えさらに成長し、他の人を助けること、他の人たちと助け合うことも人間には可能なのです(「レジリエンス」の含意)。その際、音楽と自然が癒しと力を与えてくれます。

 

朴美愛宗教主事とグリエネッケ博士

同時通訳:髙橋優子教授


讃美指導:相原晴伴教授

聖歌隊


講演終了後に記念撮影


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【関連リンク】
◇酪農学園大学キリスト教教育
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