ヨーロッパ獣医学教育機関協会(EAEVE)の総会報告及び教育改革推進室・SAVER共催シンポジウムの開催

Date:2025.07.23

NEWS No.38(2025年度)

ヨーロッパ獣医学教育機関協会(EAEVE)の総会報告及び教育改革推進室・SAVER 共催シンポジウムの開催

酪農学園大学獣医学類は、202412月にヨーロッパ獣医学教育機関協会(EAEVE)の国際認証を取得しました。本認証は、EAEVEが定める獣医学教育の質保証の評価制度(ESEVT)による審査を経て与えられるものであり、本学の教育内容がヨーロッパの国際基準を満たしていることが証明されたものです。これにより、20243月から20303月までの本学獣医学類卒業生は、所定の書類(日本国獣医師資格に関する証明、英語能力を証明する第三者評価、就労関係書類など)の提出を通じて、英国での獣医師ライセンスの取得が可能となっています。

こうした国際認証の取得がもたらす教育的・職業的な意義を共有することを目的に、2025715日(火)、本学において獣医学群教育改革推進室と獣医学群学生委員会(SAVER)の共催によるシンポジウムが本学にて開催されました。

はじめに、鈴木一由教授(獣医学群教育改革推進室長)と獣医学類6年で獣医学群学生委員会(SAVER)委員長の藤井紗慧さんより、20256月にアイルランドのダブリンで開催されたヨーロッパ獣医学教育機関協会(EAEVE)の総会の参加報告が行われました。総会では本学のEAEVE認証について無事に承認され、認定書を受領したこと等が報告されました。

鈴木一由教授

藤井紗慧さん


続いて、EAEVE認証校である帯広畜産大学を卒業後、英国の獣医師ライセンスを取得し、現在は国立感染症研究所に勤務されている篠崎夏歩さんを講師にお迎えし、ご自身のキャリアを事例に、EAEVE認証校での学びがもたらす進路の広がりについてご講演いただきました。

篠崎さんからは、EAEVE認証大学で学び、英国でライセンスを取得したプロセス、さらに海外大学院での学びや現在の業務について、実体験をもとに語っていただきました。講演では「獣医師のキャリアはもっと自由でいい」「完璧じゃなくていい」「まずは、できることから」とお言葉をいただき、獣医師を必要とする分野は実はとても多く、前例が少ないのであれば自分でこれから作っていく。誰もが最初は「できない」状態からのスタートであり、「できないまま一歩踏み出してみることが大切」と力強いメッセージをいただきました。

今後も本学では、国際基準に基づく獣医学教育により、学生がグローバルな視野を育む機会を積極的に提供してまいります。

篠崎夏歩さん


【講師紹介】篠崎夏歩さん
1998年生まれ。2023年に帯広畜産大学を卒業。帯広畜産大学が持つヨーロッパ獣医学教育機関協会(EAEVE)の国際認証を活用し、イギリスの獣医師免許を取得した初の卒業生。大学卒業後は海外インターンを経て、ロンドン大学衛生熱帯医学大学院に入学。2024年に大学院を卒業後、現在は国立感染症研究所で働いている。


(左から)鈴木一由教授、藤井紗慧さん、篠崎夏歩さん、岩野英知学長、蒔田浩平教授

 


【関連】
◇2021.06.30ヨーロッパ獣医学教育機関協会(EAEVE)の国際認証取得と獣医学教育改革への取り組み
 https://www.rakuno.ac.jp/archives/15340.html
◇2025.07.08ヨーロッパ獣医学教育機関協会(EAEVE)の総会で認定証を受領
 https://www.rakuno.ac.jp/archives/38753.html
◇2024.12.13ヨーロッパ獣医学教育機関協会(EAEVE)の認証を取得
 https://www.rakuno.ac.jp/archives/35614.html
◇2024.12.12[プレスリリース]ヨーロッパ獣医学教育機関協会(EAEVE)の国際認証取得に係る発表会
 https://www.rakuno.ac.jp/archives/35569.html