2024年度学位記授与式を挙行

Date:2025.03.19

NEWS NO.84(2024年度)

2024年度学位記授与式を挙行

3月19日(水)、酪農学園大学健民館2(体育館)にて、2024年度学位記授与式が執り行われ、580名(学群557名、大学院23名)が新しい門出を迎えました。


式は、小林昭博宗教主任の司式のもとキリスト教の礼拝形式で行われ、オルガンの前奏、招きの言葉のあと、讃美歌21 520番を歌い、聖書(ペトロの手紙 3章1~4節、8~9節)朗読、祈祷が捧げられました。その後、岩野英知学長より学群学類・大学院の総代に学位記が授与されました。

学長の式辞


岩野学長は式辞の中で、『学び続けること』、『社会の変革を見据えること』、『コミュニケーションの大切さ』、そして『ダイアローグ(対話)』という言葉を紹介し、効率化が求められる現代において、組織・チームの運営にはダイアローグ(対話)がますます必要になっており、新しい気づきや可能性を広げるためにも、ダイアローグを意識し実践して欲しい。そして、これからは、それぞれの道で多くの挑戦に果敢に挑み、成功と失敗を重ねながら、豊かな人生を歩んでいってください。とはなむけの言葉を述べました。
※全文はこちらから⇒https://www.rakuno.ac.jp/archives/36719.html

証詞 
卒業生代表

食と健康学類(管理栄養士コース) 皆木 花維璃 さん(給食栄養管理学研究室・北海道旭川南高校出身)

皆木さんは「大学での時間は瞬く間に過ぎていきましたが、振り返れば、私たちはここで、様々な学びや友人たちとのたくさんの思い出と経験を得て、一生忘れることのない大切な時間を過ごしました。大学入学時、周りに知り合いがいなかった私は不安に感じていました。しかし1年次の基礎演習が始まり、作物を育てる基礎ゼミ農園の活動を通じて、私たちは新しい仲間を得て、だんだんと大学生活にも慣れていきました。コロナ禍の影響により、1 年次はオンライン中心だった授業も、2年次には対面授業が増え、充実した内容となりました。管理栄養士に必要な栄養管理や栄養指導に関する内容を学び、人の代謝に介入することの責任や対応方法を学びました。3年次では講義のほかに、実習でも多くの学びを得ることができました。中でも三年次の食品製造学実習で学んだ、乳製品や肉製品の製造が最も印象に残っています。普段食べるアイスクリームを原材料から作成したこと、オリジナルのソーセージをスパイスの調合から考えて作ったことは、今でも覚えています。原材料から製品化までのプロセスを経験したことで、私たちのもとに届くまでに多くの技術が必要なことや先人の努力を実感し、食べ物へのありがたみを深く理解することができたと思っています。そして4年次では、就職活動が始まり、学外実習、卒業研究、管理栄養士国家試験とこれまでで最も忙しい1年を過ごしました。学外実習では小学校、病院、保健所へ行き、大学の中での実習とは違った緊張感をもって臨みました。特に病院での実習では、患者さん一人一人の健康状態や栄養状態に基づいた個別の支援が求められるため、栄養管理の重要性と難しさをより感じ取ることができました。管理栄養士は、医師や看護師、他の医療職との連携が不可欠であり、その中で管理栄養士としての役割を果たすことについて深く考えることができました。卒業研究では、高校生に食事調査などを実施し、高校生アスリートにおける食事パターンと骨強度・ヘモグロビン推定値との関連について研究しました。先行研究を調べる過程で栄養素摂取と運動能力や健康の関係性を深く理解するとともに、実際の調査の実施から疫学研究の解析方法など、研究の一連の流れを学ぶことができました。国家試験対策では、朝から夜まで大学で勉強し、挫けそうになった時もありましたが、一緒に切磋琢磨した仲間がいたからこそ乗り越えることができました。国家試験当日は4年間学んだ自分の力を出し切れたと思います。私たちが共通して大学で得られたことは、先生方からのたくさんの教えと、友人たちと過ごした時間と絆だと思います。このどれもがかけがえのないものであり、今後の私たちの人生の糧(かて)になっていくでしょう。」と学生生活を振り返り、「卒業後、さらに学問の高みを目指す者、就職し社会貢献に邁進(まいしん)する者も、様々な形で各々が決めた道を歩んでいきます。これからの人生の岐路において、その都度、この大学での学びを生かし、目標を達成するため、一歩ずつ成長していきます。そして、今後も困難に直面することがあると思います。しかし、それ以上に喜びややりがいがあることを私たちは知っています。私たちは、生涯学び続け、人生の多くの困難に挑戦していきます。」と今後の目標を掲げ、最後に小林道先生をはじめとする先生方、この4年間を共に過ごした友人たち、最後まで学校生活を応援し、見守り続けてくれた家族、これまで大学生活を支えてくださったすべての人に感謝の意を述べました。

 

理事長のあいさつ

髙島理事長は「卒業生の皆さんは、ここ酪農学園大学での生活を通して、多くの学びと経験を積み重ね、今日この日を迎えました。特に、教職資格、人工授精師、管理栄養士、獣医師、動物看護師といった専門資格の取得は、これまでの努力が実を結んだ瞬間でもあり、大いに賞賛されるものです。しかし、皆さんが一番自覚していらっしゃるように、資格を取得したということは、「その分野の原理・原則を一応知っている」という意味にすぎません。資格はゴールではなく、これからの実践に向けたスタートラインです。「現場」でそれが十分発揮されるかどうか、本当に人のため、社会のためになるかと言うと、これから益々の「修行」が必要となるでしょう。これからが本当の学びの始まりです。そのためにも、謙虚な姿勢を持ち、まだ自分は未熟であるという気持ちを、いつまでも持ち続けてほしいと思います。一方で、卒業を迎えた今もなお、自身の進路に迷っている方もいるかもしれません。周囲と比べて焦る気持ちが生まれることもあるでしょう。しかしながら、迷うことは決して後ろ向きなことではなく、自分を見つめ直す大切な時間です。人生の道は一つではありません。これまで学んできたこと、経験してきたことが、いつか思いがけない形で活きる瞬間が必ず訪れます。自分のペースで、納得のいく選択をしていってください。卒業生のみなさんに申し上げます。本学の建学精神である「三愛主義」、「神を愛し、人を愛し、土を愛する」ことを忘れずに、これからの人生を歩んでください。社会に出れば、想定外の出来事や新たな課題に直面することもあるでしょう。そんなときこそ、「神を愛し」-真理を見つめ、「人を愛し」-支え合って、「土を愛する」-持続可能な、豊かな社会を築く姿勢を大切にしていきましょう。その際に、人との出会いを大事にしましょう。大学で学んだ知識や経験、そして何よりも謙虚な姿勢が役立ちます。皆さんの前には、無限の可能性が広がっています。これからも探求を怠らず、学び続ける姿勢を持ち続けてください。皆さんの未来が希望に満ちたものとなることを、心から願っています。」とお祝いの言葉を述べました。









 



 

 


 



農食環境学群


循環農学類 第11回卒業生 179名
食と健康学類 第11回卒業生 106名
環境共生学類 第11回卒業生 85名

獣医学群


獣医学類 第9回卒業生 129名
獣医保健看護学類 第11回卒業生 58名

大学院 酪農学研究科


食生産利用科学専攻博士課程 第30回修了生 1名
食品栄養科学専攻博士課程 第9回修了生 1名
酪農学専攻修士課程 第53回修了生 13名
食品栄養科学専攻修士課程 第27回修了生 6名

大学院 獣医学研究科


獣医学専攻博士課程 第52回修了生 2名

【参考】

◆2024.03.14「2023年度学位記授与式を挙行」
 https://www.rakuno.ac.jp/archives/32155.html
◆2023.03.16「2022年度学位記授与式を挙行」
    https://www.rakuno.ac.jp/archives/26653.html
◆2022.03.17「2021年度学位記授与式を挙行」
 https://www.rakuno.ac.jp/archives/20759.html