小宮 道士

循環農学類

小宮 道士 こみや みちお

教授

研究室番号
C7-202
取得学位 博士(農学)
研究室・ユニット名 農業機械システム学
研究キーワード トラクタガイダンス 粗飼料生産 作業精度

飼料用トウモロコシ栽培におけるGPSトラクタガイダンスの利用

研究の概要・特徴

 GPS農作業ガイダンスシステムや自動操舵装置は農作業支援装置として普及が進んでおり、酪農の粗飼料生産作業においても省力化、作業精度、生産性の改善が期待されている。研究では飼料用トウモロコシ栽培においてガイダンス自動操舵(RTK-GPS)を利用した作業による作業性、生産性への効果について試験した。
 本学フィールド教育研究センター飼料生産圃場のトウモロコシの栽培において、ガイダンス(RTK-GPS方式)および自動操舵を搭載したトラクタによる播種(図1)からコーンハーベスタによる収穫まで作業精度、効率などを慣行区(自動操舵未使用)と枕地旋回方法の異なる2つの自動操舵作業の試験区で調べた。試験区と慣行区は、①GPS隣接往復播種(4条✕8)、②GPS畝飛ばし往復播種(4条✕8)、③慣行播種(4条✕12)とした。試験方法は播種作業と薬剤散布作業の各区作業能率を作業速度および作業時間の記録から解析した。また、トラクタ作業における直進性をガイダンスシステムの作業ログデータ(図2)からGISソフトウェアにより解析を行った。さらに播種20日後に各区における条間、株間と作物列の直進性を各区4列の枕地旋回後100m区間について10株ごとに測定した。
 試験区、慣行区で播種時作業能率には大きな差はなかったが、播種20日後の作物列条間は、ガイダンス自動操舵①、②区でそれぞれ平均67.9cm(n=210), 67.8cm(n=311)、③慣行区では68.5cm(n=147)となった。①~③区各4列の作物列直進性において、ガイダンス自動操舵①、②区の偏差はそれぞれ平均2.1cm(n=50~52), 2.2cm(n=52~56)、③慣行区では3.1cm(n=47~55)となった。条間と直進偏差の結果からガイダンス自動操舵区と慣行区では差が生じ、作業精度にガイダンスシステム利用の効果が認められた。

図1 ガイダンス自動操舵による播種作業 図1 ガイダンス自動操舵による播種作業
図2 播種作業時のガイダンス作業ログ 図2 播種作業時のガイダンス作業ログ
産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)

 枕地旋回時に切り返しの前後進による畝合わせ、線引き用マーカーのセットなどトラクタから昇降など、播種作業時のオペレータ労働負担を軽減するガイダンスシステム利用の効果が実証できた。