増田 祥世

食と健康学類

増田 祥世 ますださちよ

准教授

研究室番号
A3-402

教員・研究室

研究室・ユニット名 流通マーケティング
研究テーマ 農と食を軸によりよい社会を作るマーケティングのあり方を考える
学びのキーワード フードシステム6次産業化直売消費者農村社会女性農業者
教育・研究への取り組み 食に関するマーケティングでは、売ることだけではなく調和のとれたフードシステムの構築や食の源泉である農業・農村の持続可能性についても考える必要があります。また、企業だけでなく生産者等も地域に根付いた多様なマーケティング活動を行っています。本研究室ではフィールドワークによってこうした小さなマーケティングの社会的意義も検証しながら、よりよい社会を作るためのマーケティングのあり方を研究していきます。
受験生へのメッセージ 大学での学びと高校までの学びの違いは正解が用意されていないことです。自分で問いを見つけ自分なりの答えを考える。慣れるまでは戸惑うかもしれませんが、正解のない問題を自分なりに考える過程が大切だと感じます。食は社会を作る必要不可欠な要素ですが、私たちの食に関する選択はマーケティングと密接に関わっています。ぜひ農と食をめぐるマーケティングの問題を自分事として大いに関心を持っていただければと思います。

研究シーズ

研究キーワード 女性農業者・農協女性部 農業者のマーケティング 地域農業
女性農業者・農協女性部のマーケティング活動と地域農業への貢献
研究の概要・特徴

 農業者、とくに女性農業者や農協女性部によるマーケティング活動の意義を明らかにするための実証的研究を行っている。なかでも女性たちが行ってきた直売・加工・食育・消費者交流等の活動や農協女性部による組織的対応に焦点を当てている。
 女性たちが長年取り組んできた活動は比較的経済規模が小さいため、これまでその評価は「女性のおこづかい稼ぎ」や「女性の自己実現」というような限定的なものに留まってきた。しかしこうした地域に根付いた地道な活動は農業者と消費者を近づけ、日本の農業の支援者を増やす極めて重要な活動である。女性たちの活動が地域農業にどのように貢献し、地域の食と農を守っているのか、その関連性について分析を行っている。
 また、農協女性部はこれまで直売や加工等で地域農業を守ってきた重要な組織であるが、近年は部員の高齢化や減少等により、その存続が危ぶまれている。研究では女性部の存在意義を重視し、その意義について実証的・歴史的な分析も行っている。今後は女性農業者の経済活動と地域農業への参画の関連性についても研究を進める予定である。
 複雑で高度なフードシステムは豊かな食生活を実現したが、その反面農業と消費者の距離は拡大する一方であり、近年は世界的な情勢不安、物価高騰等食に関する不安が強まる。地域農業を守ることは農業者のみならず、消費者を含めた喫緊の課題である。



産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)

・農業者と消費者との交流や食育のためのプラン作成に活用出来る。
・農協における女性部活性化プランの策定に活用出来る。
・農協や農村社会における女性参画戦略策定に活用出来る。