4大会連続受賞!食・健康スポーツ科学ゼミ4年の山崎祐太さんが 「令和4年度北海道体育学会第61回大会」で若手研究者賞を受賞

Date:2022.11.18

NEWS NO.41(2022年度)

4大会連続受賞!食・健康スポーツ科学ゼミ4年の山崎祐太さんが
「令和4年度北海道体育学会第61回大会」で若手研究者賞を受賞

11月12日・13日に、東海大学札幌キャンパスで開催された「令和4年度北海道体育学会第61回大会」において、食と健康学類4年の山崎祐太さん(食・健康スポーツ科学研究室)が発表した「レジスタンス運動のセット間の休息の相違が総反復回数に及ぼす影響」が若手研究者賞を受賞しました。
食・健康スポーツ科学研究室では、2018年度「第58回大会」の佐藤未来さん、2019年度「第59回大会」の八田早那子さん、2021年度「第60回記念大会」の藤江衣織さんに続き、4大会連続の受賞となりました。

<受賞演題>

「レジスタンス運動のセット間の休息の相違が総反復回数に及ぼす影響」
山崎祐太,嶋森昂太,瀧澤一騎,山口太一,柴田啓介

<研究概要>

レジスタンス運動、いわゆる筋トレの効果を高めるためには、どのくらいの重量を何回挙げられるかが重要です。また、重量を一定にして筋トレを実施する場合には各セットの回数の合計値である総反復回数を多くすることで筋トレの成果があがるとされています。この総反復回数を増やすために重要なのがセット間の休息時間であり,これまで2~5分のセット間の休息時間が推奨されてきました。しかしながら、筋トレで使われるエネルギー源の回復を考えると8分以上の休息をとった方が良いことが考えられました。一方で、セット間の休息を8分間とると,トレーニングの時間がとても長くなるという問題が生じます。そこで、私は2種目の筋トレの間に4分の休息をあけ交互に実施し、種目毎には8分の休息をとる方法を考えました。実験では、①ベンチプレスとスクワットという2種目の筋トレを1種目ずつセット間に4分あけながら実施する基本的な方法と②8分あけながら実施する方法、③2種目の筋トレを種目間に4分あけながら交互に実施する方法が各種目5セットの総反復回数に及ぼす影響を検討しました。その結果から、②と③の方法が①の方法よりも総反復回数を多くすることが明らかとなりました。

山崎 祐太さんのコメント

この度は令和4年度北海道体育学会若手研究者賞を受賞することができ、大変嬉しく思っております。一緒に研究を実施した嶋森先輩、ご指導いただいた山口先生、柴田先生をはじめ、共同研究者の先生方、実験に協力していただいた被験者の方々、この研究にかかわってくださった全ての方々のおかげで受賞できました。ありがとうございました。また私自身、筋トレと出会って人生が変わりました。その筋トレの研究で受賞できたということが何よりも嬉しく感じております。

<今後の目標>
 
アスリートの方々には、より競技成績を向上させられるよう、
趣味で筋トレを実施している方々にはより筋トレが楽しくなるよう、
筋トレが嫌いな方々には少しでも筋トレが好きになってもらえるよう、
もしくは筋トレをやってみたいと思えるような知見を明らかにするために、今後も筋トレの研究に日々励んでいこうと思っております。

<指導教員から一言>山口 太一教授、柴田 啓介講師

柴田講師:山崎くんの研究を北海道体育学会で評価して頂いたことをうれしく思います。今回の研究の特徴は、筋トレのガイドラインにおいて確立されたものであるという印象のあった休息時間に着目し、効果的かつ時間効率の高い方法を検討したことにあります。このような、トレーニング効果を高めるという観点、さらには時間的効率を高めるという観点は、トレーニング現場において需要の高い課題です。また、測定では最先端の機器やハイテク機器を用いたわけではなく、被験者にレジスタンス運動を各セット限界まで実施してもらい、反復できた回数を測定しました。このように、一見簡単そうに思える測定でもアイディア次第で興味深い知見を示すことができたという点も価値が高いと考えています。学術雑誌への掲載を十分狙える内容ですので、今後は卒業論文としてまとめた後に、論文投稿に向けて励んでもらえればと考えています。

山口教授:山崎くんが私たちの研究室に所属してから「山崎くんの趣味の筋トレで研究をしようよ」と言い続けてきました。若手研究者賞を受賞した発表の研究は、山崎くんの卒業論文の研究です。この研究のアイディアが浮かんだのは、2021年11月に発表されたある論文を一緒に読んでいたときでした。実際に実験自体が始まったのは、2022年3月で、すべての実験が終わったのは8月になってからでした。長期にわたる実験も、柴田先生、修士課程2年の嶋森くんと協力してしっかりと実施していました。研究の成果は、若干仮説と異なったところもありましたが、それはそれで意義深い結果になったと思っています。北海道体育学会の若手研究者賞の受賞理由として最も評価されたことは、研究のアイディアに関してでした。研究のアイディアを出すことは研究者にとってもっとも求められる能力だと思っています。山崎くんはすでにこの能力を有しており、来春から進学する大学院修士課程での活躍も大いに期待しています。


【参考】 教員・研究室一覧
◆山口 太一 教授(食・健康スポーツ科学)
 https://www.rakuno.ac.jp/archives/teacher/9360.html
◆柴田 啓介講師(健康スポーツ科学)
 https://www.rakuno.ac.jp/archives/teacher/9341.html


【参考】関連記事
◆2021.12.11 大学院生の藤江衣織さんが「令和3年度北海道体育学会70周年兼第60回記念学会大会」で若手研究者賞を受賞
 https://www.rakuno.ac.jp/archives/18925.html
◆2019.12.25 大学院生の八田早那子さんが「平成31年度北海道体育学会第59回大会」で若手研究者賞を受賞
 https://www.rakuno.ac.jp/archives/7708.html
◆2018.12.10 大学院生の佐藤未来さん「平成30年度北海道体育学会第58回大会」でが若手研究者賞を受賞
 https://www.rakuno.ac.jp/archives/4768.html

【参考】関連リンク
◆北海道体育学会  
 http://www.hspehss.jp/