山口 太一

食と健康学類

山口 太一 やまぐち たいち

教授

研究室番号
C3-408

教員・研究室

取得学位 博士(教育学)
修士(教育学)
学士(教育学)
研究室・ユニット名 食・健康スポーツ科学
研究テーマ 食、健康、運動、スポーツに関わる問題や疑問を科学的に明らかにする
学びのキーワード スポーツ 運動トレーニング健康スポーツ栄養ストレッチング
教育・研究への取り組み 本研究室では、運動およびスポーツを行っている人により良いトレーニング方法と栄養摂取方法を提供することを目的に、トレーニング科学およびスポーツ栄養学に関する研究を行なっています。具体的には、ストレッチング、レジスタンストレーニング(筋トレ)などのトレーニング方法、運動およびトレーニング前後の栄養摂取方法についての探求を続けており、得られた成果をスポーツの現場に還元しています。
受験生へのメッセージ 北海道の管理栄養士養成課程を有する大学でトレーニング科学とスポーツ栄養学の両研究ができるところは今のところ酪農学園大学しかありません。また、本研究室の大学院修了生2名が公認スポーツ栄養士を取得し、研究で得られたエビデンスをスポーツの現場に還元する活動をしています。北海道でスポーツ栄養学を学び、その学びを活かしたいのなら、是非、酪農学園大学にお越しください。お待ちしております。
関連記事
研究室探訪

研究シーズ

研究キーワード スポーツ栄養学 ストレッチング 運動
パフォーマンス向上のためのコンディショニング法を明らかにする
研究の概要・特徴

○運動前後の栄養摂取に関する研究
 糖質は持久性運動時の主なエネルギー源である.そのため,持久性運動前には糖質摂取が推奨されている.ところが,持久性運動の75分前〜15分前に糖質を摂取して運動を開始すると運動中に低血糖(運動誘発性低血糖)となり,運動に悪影響を及ぼす恐れがある.我々の研究室では運動前の糖質摂取量や糖質摂取のタイミングの違いが運動中の血糖値に及ぼす影響を検討し,運動中に低血糖を引き起こす糖質摂取量や糖質摂取タイミングについて明らかにしている(下左図).
 また,運動後のエネルギー源の回復の観点でも糖質摂取が推奨されている.さらに近年,糖質とタンパク質や脂質を一緒に摂取することもエネルギー源の回復に有効であることが示されている.そこで我々の研究室では糖質,タンパク質,脂質を含む食品であるアイスクリームを運動後に摂取し,エネルギー源の回復に寄与するホルモンである血中インスリン濃度に及ぼす影響を検討し,ブドウ糖で作製したアイスクリームが糖質溶液と同程度までインスリンを分泌させることを明らかにした(下中図).
 このように,我々の研究室では,運動前後の栄養摂取等が運動中あるいは運動後の血液性状に及ぼす影響について検討する研究手法を利用し,より良いコンディショニング方法を明らかにしている.

○運動前のストレッチングに関する研究
 運動前のストレッチングの目的のひとつに運動のパフォーマンスを向上させることがある.我々の研究室では,瞬発的運動や持久性運動の前のストレッチングが各運動のパフォーマンスに及ぼす影響を検討し,各運動前に良いウォームアップ方法を提案してきた(下右図).
 これらの研究のように,運動前にストレッチング等を行い,その後に運動のパフォーマンスを測定する研究手法を利用し,より良いコンディショニング方法を明らかにしている.

運動前の糖質摂取量や糖質摂取のタイミングの違いが運動中の血糖値に及ぼす影響 運動前の糖質摂取量や糖質摂取のタイミングの違いが運動中の血糖値に及ぼす影響
運動後のアイスクリーム摂取がインスリン濃度に及ぼす影響 運動後のアイスクリーム摂取がインスリン濃度に及ぼす影響
運動前のダイナミックストレッチングが瞬発的および持久性運動に及ぼす影響 運動前のダイナミックストレッチングが瞬発的および持久性運動に及ぼす影響
産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)

 スポーツ選手は試合で良い競技成績を収めることを望んでいる.そのためには日々,効果的なトレーニングを遂行し,より良い状態で試合を迎えることが重要である.これらを実現可能にするのが,トレーニングや試合の前の準備,そして終了後の回復のためのより良いコンディショニングである.我々の研究室では主に栄養やストレッチングに着目し,スポーツパフォーマンスを向上させるためのコンディショニング方法を血液性状やスポーツパフォーマンスの測定評価を用いて明らかにする研究を行っている.