三好健二郎

獣医学類

三好健二郎 みよし けんじろう

講師

研究室番号
動物医療センター 301

教員・研究室

取得学位 博士(獣医学)
研究室・ユニット名 画像診断学
研究テーマ 馬、犬、猫の麻酔・疼痛管理および犬猫の集中治療に関する研究
学びのキーワード 麻酔学伴侶動物医療生産動物医療
教育・研究への取り組み 私は、画像診断という体にメスを入れるなどの傷を作らずに体の中を見える化する技術やそれによって予測可能な病気について調べています。よってそれらに関する学問の講義も担当しています。特にCT/MRIという体内の断層図を撮影する方法を使い、診療で病気の診断を助けたり、生体内で起こっている血液の流れや組織の状態を評価する方法を研究しています。
受験生へのメッセージ 「継続は力なり」という言葉があります。これは、実は自問自答の連続です。でも、がむしゃらに続けることで気づけばそれが自分の人生を豊かにしてくれます。きっと続ける中で多くの学びや出会いがあります。大学生活は、特にその機会が多い時間となるでしょう。その時間をこの広大な北の大地で学んでみませんか?私は本学出身ですが、酪農学園大学はきっと皆さんの人生に素敵な1ページを作る手助けをしてくれると思いますよ。

研究シーズ

研究キーワード CT MRI 画像診断
画像診断技術を用いた動物の生体反応描出や組織評価に関する研究
研究の概要・特徴

 CT/MRIを用いた画像診断的手法を用いて麻酔や薬剤によって起こる生体内反応を測定する。場合によっては造影剤を用いてその灌流動態を観察する。現在は犬の脳血液灌流に関する撮影条件の確立と基礎研究および臨床応用を目指している。
 提示画像はCTを用いた脳血液灌流測定を紹介している。以前この脳血液潅流測定は、主にラジオ・アイソトープを用いたため極めて限られた施設でなければ出来ない検査方法であった。しかし、近年CTやMRIなどの汎用機器での実施が可能で、利用範囲が広がった。人医療では、脳梗塞の初期診断、脳腫瘍、脳血流異常の診断方法の1つとして用いられている。一方、獣医領域ではその基礎データが少なく、犬や猫など動物に対して最適化された条件の報告がほとんどなされていない。我々は、これらの状況に対して先ずCTを用いてその条件検討を行い、心拍出量変化に対して脳潅流の変化を捉える事に挑戦している(第56回日本獣医画像診断学会にて発表)。また、2016年4月よりMRIにおいても同検査が利用可能となったためそれらのモダリティーを用いた脳血液灌流の測定と臨床疾患との関連についての研究も進めている。その他にもCT/MRIを用いた撮影条件の検討やその応用方法について研究を進めている。

実験条件 実験条件
実験結果 実験結果
考察と結語 考察と結語
産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)

紹介した研究では、条件設定においてまだ不十分な所がありますが、より高次脳機能を持った犬や猫において低侵襲的に脳血流動態の解析が可能となると考えています。また、脳疾患/機能診断に対して今まで解明できなかった病態を明らかに出来る可能性があります。今回ご紹介した研究以外にもCT/MRIも用いて安全に生体情報を得るための動物臨床に関連した研究を行っています。また生体以外でも食品製造過程における質的変化を評価するなど多岐にわたる研究への協力も行っています。