佐野 悠人

獣医学類

佐野 悠人 さの ゆうと

講師

研究室番号
B3-305
取得学位 博士(獣医学)
研究室・ユニット名 獣医病理学
研究キーワード 動物 眼球 加齢性疾患

高齢動物に認められる眼病変の病理組織学的研究

研究の概要・特徴

他の臓器同様に、動物眼球においても感染性・免疫介在性・炎症性など多岐に渡る疾患が報告されています。それらに加え、眼球でも加齢に伴う変化が生じ、それを原因とする症状、例えば視覚障害をきたすこともあります。動物において、様々な眼疾患に関する研究報告はなされているものの、加齢に伴う眼球組織の変化に着目し、それらの病態解明を目的とする研究は乏しいのが現状です。現在、①ウマならび②クマに認められる眼病変について、病理組織学的特徴を明らかにし、病態の解明を目標として研究を行っています。特に、ウマでは網膜、クマでは毛様体に着目し研究を進めています。

① ウマの網膜
ウマの老齢性網膜症と呼ばれる変性性病変が形成されることが知られています。様々な程度の網膜の変性を特徴とする疾患であり、通常高齢馬で好発します。現状では、その詳細な病態は理解されていない、ウマの眼球疾患です。本研究において、若齢~高齢に渡るウマ網膜を網羅的に肉眼的・病理組織学的に検索を行った結果から、当疾患は進行性の病態である可能性や網膜色素上皮細胞の異常に起因した疾患である可能性が示唆されました。ウマの網膜は、ヒト、イヌやネコとは異なり、栄養血管が視神経乳頭部周囲にのみ限局しているといった解剖学的特徴を有しています。ウマ特有の解剖学的特徴による「虚血」との関連性について着目し、当疾患の病態解明を目指します。

②クマの毛様体:健常から様々な眼病変を有する高齢のクマの毛様体には、好酸性顆粒状~滴状構造物の形成と、好酸性膜状構造物の形成が特徴的に認められることを明らかにしています。本研究では、それらの病態・発生機序について解明することを目標とし研究を遂行しています。