松山 周平

環境共生学類

松山 周平 まつやま しゅうへい

准教授

研究室番号
中央館 906

教員・研究室

取得学位 博士(農学)
研究室・ユニット名 環境植物学
研究テーマ DNA分析や操作実験を用いて植物と環境の関係を研究する
学びのキーワード 植物森林生物多様性希少植物フィールドワークDNA分析
教育・研究への取り組み 身のまわりの植物から希少植物、外来種まで、さまざまな植物について、植物と周囲の環境との間にどのような関係があるのかを研究しています。特に「環境の変化に対して、植物の分布、形状やふるまいがどのように変化するのか」ということに注目し、野外での観察、実験室での分析などを駆使し調べています。四季を通じて植物と植物が生育する環境を見ることを心がけています。
受験生へのメッセージ 新型コロナウイルスの流行により地球温暖化を始めとした環境問題がニュースなどで取り上げられることが少なくなりました。しかし環境問題は私たちが取り組むべき課題として依然残されています。森林や植物の生態、自然植生の保全や外来種の問題に関心があるみなさん、ぜひ私たちと一緒に植物や環境のことを研究しましょう。

研究シーズ

研究キーワード アポミクシス 遺伝的多様性 外来種
アポミクシス性外来植物の分布拡大過程の解明
研究の概要・特徴

アポミクシス性の外来植物がどのように環境適応し、分布を拡大させてきたのかを、各地の植物個体群の遺伝子型分析から解明する研究をしています。アポミクシス(無融合生殖)は無性生殖の一つで、一見すると有性生殖と同じように開花・結実しているように見えますが、受精せずに自己と同じ遺伝子をもつクローン種子を形成するという繁殖様式です。クローンは遺伝的多様性が低く、環境の変化に弱いと考えられているにも関わらず、一部のアポミクシス性の外来植物は広範囲に定着できている、という矛盾を解明したいと考えています。
具体的には、セイヨウタンポポをはじめとしたアポミクシス性植物を各地で採取してSSR遺伝子型やISSR遺伝子型を調べ、クローン型の組成や類縁関係を調べ、分布拡大と遺伝子型が変異する過程を追跡しています。

日本に生育するセイヨウタンポポはアポミクシスで繁殖する代表的な外来種。 日本に生育するセイヨウタンポポはアポミクシスで繁殖する代表的な外来種。
産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)

アポミクシスは効率的にクローン種子をつくる繁殖様式であり、作物への遺伝子導入なども研究されています。アポミクシス性植物の分布拡大と遺伝的変異の過程はこうした遺伝子導入を実用化するための基礎知見としても有用であると考えます。