吉田  磨

環境共生学類

吉田  磨 よしだ おさむ

教授

研究室番号
B1-222
取得学位 博士(地球環境科学)
修士(地球環境科学)
学士(水産学)
研究室・ユニット名 環境地球化学
研究キーワード 地球温暖化観測 流域生態系観測 実践的環境教育

陸・湖沼・川・海とつながる流域生態系観測による自然環境保全

研究の概要・特徴

陸-湖沼-海は川で繋がり流域生態系を成しています。流域内の農業地域や渡り鳥の生息地のような生物多様性保全地域から出される環境因子が海洋に達して漁業に影響を与えている場合があります。そこでフィールド観測による一次産業間の共生や生物多様性との共生を目指し、北海道の様々な地域で教育研究を行っています。また地域の自然環境を観光資源にして交流人口を増やすことで地方創生し、環境教育を通して地域の人材育成も行っています。

具体的には、農業からの影響だけを観測するのではなく、陸と海を統合し、農業の持続的発展と河川・海洋環境の保全及び漁業との共存をはかることを目指しています。また生物多様性の観点からラムサール条約登録湿地に代表されるような重要湿地の保全は重要で、湿地の保全と共に水鳥による湖沼や湿地帯の富栄養化も評価しています。

地方では人口が急減少して近い将来消滅する危機にひんしているマチも少なくありません。そのため積極的に地域と連携しながら現地のフィールドを教材にした環境教育を実施しています。子どもたちが観測の方法や結果を学ぶことで、地域が抱える環境問題を理解し、更に地域の自然を観光資源と捉え、エコツーリズムや環境学修旅行等で交流人口を増やし地方創生につなげる。これらの活動を通じて環境配慮型一次産業を考察し、環境による観光振興を行う次世代の人材を育成するとともに、環境教育を通して大学の知を地域に還元して地域の発展に寄与することを目指しています。

当研究室では、海洋も含めた流域生態系の高精度フィールド観測、生物多様性保全と地球環境変動・変化の観測と解析、流域生態系観測による一次産業間の共生、湿地の保全とワイズユース・CEPAの取り組み、自然環境を観光資源とする地域振興と人材育成、地域における実践的自然環境教育、子どもや大人の環境修学旅行による地方創生に関する教育研究を行っています。

洞爺湖での水環境フィールド観測 洞爺湖での水環境フィールド観測
釧路湿原での生態系・温暖化フィールド観測 釧路湿原での生態系・温暖化フィールド観測
宮島沼での実践的フィールド環境教育 宮島沼での実践的フィールド環境教育
産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)

北海道の様々な地域でフィールド観測を行い、地域の環境問題に向き合ってきました。データを取り論文にするだけではなく積極的に地元に還元し、結果を用いて次世代の子どもたちへの環境教育も行っています。地域の子どもたちを育て、やがてその地域のリーダーとなって帰っていく活動も推進しています。

地域の貴重な自然環境を観光資源と捉え、交流人口を増やす試みも行っています。地方創生や人材育成にも貢献できるかもしれません。

ぜひお役に立てることがございましたらお声がけください。
元気あふれる現場型の学生と共に皆さまのご要望をお待ちしております。