小野寺秀一

食と健康学類

小野寺秀一 おのでら しゅういち

教授

研究室番号
C8-306

教員・研究室

取得学位 博士(農学)
研究室・ユニット名 食品化学
研究テーマ 食資源を有効活用し、新しい機能性食品素材を開発する
学びのキーワード オリゴ糖3次機能生活習慣病腸内細菌アスパラガス動物実験
教育・研究への取り組み 食品の3次機能(生体調節機能)が広く知られるようになりましたが、現在でも新しい研究結果がどんどん明らかになっています。本研究室では、オリゴ糖類をはじめとした糖質や食物繊維に着目した研究を行っており、新規糖類の探索から糖類に関連した食品と食品素材の高付加価値化まで広く取り組んでいます。
受験生へのメッセージ 糖質・食物繊維に関する研究を遺伝子組換えDNA実験や新型コロナの影響でその名が一躍有名になったPCR実験などを利用して進めています。食品成分の新しい健康機能に関する研究や生活習慣病予防につながる食品素材の研究を一緒にワクワク楽しくやってみませんか?
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研究シーズ

研究キーワード オリゴ糖 フルクタン 生活習慣病
健康機能性を持ったオリゴ糖の探索と開発
研究の概要・特徴

野菜などの身近な食品素材や、食品の加工製造過程から、整腸作用など健康に有益な働きをする可能性のある複数の新規なオリゴ糖を見つけてきた。
その構造や働きを明らかにするとともに、食品の高付加価値化を目指して研究を行なっている。
【研究内容と特徴】
これまで、たまねぎ、アスパラガスなどのフルクトオリゴ糖とその合成酵素を利用して、フルクトース残基を新たに転移した新規なオリゴ糖を合成し、合成方法の確立をはじめとしてビフィズス菌増殖作用などの3次機能を明らかにしてきた。
また、企業との共同研究を通じて、発酵食品からピラノース型フルクトースを構成糖とするショ糖異性体や未報告の結合様式をもつショ糖異性体の発見と合成法の開発を行ってきた。
いずれもショ糖の半分程度の甘味を持つものの難消化性であり、これらの食品素材としての可能性について従来知られている整腸作用、抗う蝕性だけでなく広範囲の健康機能性を調査している。

図1 植物由来フルクトシル転移酵素によるオリゴ糖の合成 図1 植物由来フルクトシル転移酵素によるオリゴ糖の合成
産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)

既知の消化性・難消化性オリゴ糖に似た構造でありながら機能性の大きく異なるオリゴ糖類は、食品への応用範囲が広いと考えられる。
消費者が求める食の安全・安心の確保についても、基本構造や構成糖が良く知られたものであることから理解を得られやすいと考えている。
応用の方向性:①食品素材開発、②食品の高付加価値化、差別化、③未利用資源の有効利用、④農産物の品種改良 など