吉岡 徹

循環農学類

吉岡  徹 よしおか とおる

教授

研究室番号
A3-301
取得学位 博士(農学)
研究室・ユニット名 農業経営学
研究キーワード 薬用作物 産地形成

国内における薬用作物生産拡大可能性に関する研究

研究の概要・特徴

 漢方薬等の原料として使用される薬用植物の国内生産は、高度経済成長期以降生薬の流通価格(薬価)が輸入生薬基準となり、低価格へと推移していく中で生産者や生産量を大きく減少させてきた。近年では、薬用作物はその8割以上を中国からの輸入に頼る状況にあるが、一方で中国の輸出規制や原料価格の高騰により安定的な供給が不安視されつつある状況も発生している。
 そんな中、薬用作物は耕作放棄地の活用や中山間地域の活性化につながる作物として注目を集めつつある。農林水産省も2013年より厚生労働省及び関係団体と共催による「生産者と実需者のマッチングのためのブロック会議」を全国で開催するなど産地化の取り組みを進めている。また、旧来生薬の栽培歴をもつ地域や、新規作物を模索する地域において、いわゆる「生薬の里」ともいわれる薬用作物の産地化の動きが存在する。
 しかしながら、薬用作物として利用される作物は非常に多岐にわたる種類が存在している上に、栽培が複数年にわたるなど栽培ノウハウが複雑で普及に難しい点が存在する。また、それだけでなく流通面でも自給率の低さをはじめとして一般的な農産物と異なる特徴を数多く内包している。注目度が上がるにつれて、その抱える課題の大きさが顕在化している状況にある。
 そのため、本研究では国内において薬用作物生産を維持・拡大を試みている地域ならびに薬用作物を生産する経営に対して調査を行い、現段階における薬用作物の生産状況や収益性と言った評価を整理する。その上で、国内における薬用作物生産基盤を整備していくための要件について考察を試みる。

産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)

漢方薬原料として国内生産の薬用作物への依存度を高めていくことを想定した場合、旧来の産地だけでは無く、新たな産地形成が必要不可欠となっていることから、本研究では、生産段階における状況把握と問題点抽出を試みることで、生産者が薬用作物生産を検討する際のハードルを下げるための条件を明らかにする狙いがある。