星野 仏方

環境共生学類

星野 仏方 ほしの ぶほう

教授

研究室番号
A1-208

教員・研究室

取得学位 理学博士
研究室・ユニット名 環境リモートセンシング
研究テーマ オオカミと共存する遊牧民と退化草原を甦生させるレジリエンス
学びのキーワード リモートセンシング乾燥地・半乾燥地衛星追跡ハイイロオオカミ共存・共生黄砂と微生物
教育・研究への取り組み 当研究室は長期に渡りリモートセンシング(RS)・地理情報システム(GIS)・全球測位システム(GPS),およびフィールド科学(FS)の手法を用いて, アジア・アフリカの乾燥・半乾燥地域の野生動・植物の生息地選択,地域の自然生態・人間の生業の変化を追い続けてきた。その中で、世界で初めて「チベット高原のシンボル」であるチベットカモシカ(チルーとも呼び,Pantholops hodgsonii)の衛星追跡に成功し,その生息地選択、季節移動、および生息地における資源利用を明らかにした。また、大学院生と共にアジア内陸発生黄砂の発生のメカニズムを明らかにし,気候変動や人間活動によって黄砂発生源地域では「環境レジームシフト(Regime shift)」現象が起きている事実を定量的に検証することに成功している.現在は科学研究費補助金を使って中国「一帯一路」プロジェクトの地域環境へのリスク評価の研究を行っている。
受験生へのメッセージ 環境問題は国境を越えて起こっているものです。新型コロナウイルスもそうです。だから個人だけで解決できるものではありません。環境問題に関心があるのなら、まず広い心、優しい心、責任がある行動をもって臨んでください。人類のため、地球のため、そして生命、生物のためというものの見方が必要です。人間を中心とした環境問題だけでは、もう追いつかないところまで現状は来ています。いくら無視しても黄砂は襲ってきますし、黄砂に様々な病原体が付着してくるかもしれない。緑がいっぱい魅力に溢れている酪農学園のキャンパスで自分を磨き世界に通用する人間になりなさい。私が君に提供する知識という商品は“目に見えない・形もないもの”かもしれません。君がそれを“目に見えて、形があるもの”にしてください。自分のものにしてください。
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研究シーズ

研究キーワード remote sensing 差分干渉SAR 地表変動の抽出
差分干渉DInSARを用いた内陸地震などによる地表変位の検出
研究の概要・特徴

日本は、地震、台風などの自然災害が頻繁に起きる国であり、毎年地震とそれに伴う津波、台風による土砂崩れ、斜面崩壊などにによって多くの尊い命と国民の財産が失われています。我々の研究室ではマイクロ波衛星の合成開口レーダ(Synthetic Aperture Radar, SAR)のインターフェロメトリデータを用いて、InSARとDInSAR解析によって地震前後の干渉画像の位相差を算出することによって、広域における地表面の垂直変動をミリメートル単位で検出する方法を提案しています。また、森林密生地域における土砂崩れの場所の検出ではInSAR技術によって高精度で斜面の崩壊箇所の検出に成功しています。本研究はIEEE IGARSS2023の国際会議で発表して、多くの参加者の関心を寄せています。処理過程(フロー):全部で三つのステップを踏む必要だが、ESA (The European Space Agency)の(c)SNAPソフトウエアとハーバード大学から開発されたSnapHuExportの組み立てから実現可能である。

DInSAR 画像処理フローワーク DInSAR 画像処理フローワーク
アンラップ前のインターフェログラム画像(VH&VV) アンラップ前のインターフェログラム画像(VH&VV)
アンラップ処理後のマスクを適用した鉛直変位画像 アンラップ処理後のマスクを適用した鉛直変位画像
産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)

本研究は地震による地盤の変動(垂直変動)、台風による土砂崩れや斜面崩壊の抽出に幅広く応用可能な技術である。また、森林伐採地の検出、鉱産採掘による地表面変動の抽出にも応用可能です。興味ある方は気軽くご相談に来てください。業績などは下記のURLをご参考ください:
https://researchmap.jp/read0155135
https://orcid.org/0000-0002-5909-7869
https://nrid.nii.ac.jp/ja/nrid/1000080438366/