教員・研究室
取得学位 | 博士(獣医学) |
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研究室・ユニット名 | 伴侶動物内科学 |
研究テーマ | 伴侶動物の内科疾患の病態解明と新規診断法・治療法 |
学びのキーワード | 犬猫消化器画像診断炎症性疾患 |
教育・研究への取り組み | 伴侶動物の診療では、正解の見つからない問題に幾度となく直面します。動物を総合的に診る内科的な視点を身に付けることで、正確な病態把握ひいては適切な治療へとつながります。 学生のみなさんが研究室での活動や医療センターでの診療を経験する中で、内科学の面白さを少しでも知ってもらえるよう教育および研究にあたります! |
受験生へのメッセージ | 酪農学園大学は、様々な専門分野をもつ教員のもと、日々進歩する獣医学を際限なく学べる環境です。 今後の日本ひいては世界の獣医学を担うみなさんと共に学ぶことを心より楽しみにしております。近い将来、本学でお会いしましょう! |
研究シーズ
研究キーワード | 心腎連関 血行動態 獣医学 |
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心機能低下に伴う腎機能低下機序の解明に対する血行動態学的アプローチ
研究の概要・特徴
獣医学において、⼼臓と腎臓が互いに影響し合う「⼼腎連関」の考えが定着しつつあり、⼼臓病および腎臓病を併発した状態である「Cardiovascular-renal axis disorders(CvRD)」という疾患概念として近年特に⾼い関⼼を集めています。CvRDの中でも、特に⼼機能の低下から始まり腎機能の低下へと⾄る病態では、「⼼拍出量の低下」、「中⼼静脈圧の上昇」および「動脈⾎圧の低下」が病態発生の主要な因⼦と考えられいますが、これら因子がどのように関係しあい腎機能(特に⽷球体濾過量)に影響を与えるかは不明であり、これが解明されることでCvRDに罹患した動物におけるより適切な管理ひいては新たな治療法確⽴へつながると思われます。
したがって本研究では、「心拍出量」、「中心静脈圧」、「動脈血圧」を主軸に、心不全時における様々な血行動態学的パラメータと糸球体濾過量との関連を探索していく予定です。
産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)
本研究のような血行動態学的アプローチによる機序の解明は、CvRD(ヒト医学におけるCardiorenal syndrome: CRSに相当)の病態解明のみにとどまらず、治療や予防にも即座につながる可能性が大いにあります。ここで得られた知見や理論は、イヌやネコを対象とした獣医学のみならず、ヒト医学に対しても直ちに外挿可能であり、双方の発展に大きな貢献を果たすことが予想されます。単一臓器ではなく、多臓器の連関を調査する以上、生体を用いた評価は避けられないと考えております。実験動物に対する倫理規定等を十分に踏まえた上で、まずはマウスやラット等の小型実験動物にて検証を試みる予定ですので、ご興味をもっていただけた方はいつでもご連絡いただきたく存じます。