田村 昌大

獣医学類

田村 昌大 たむら まさひろ

講師

研究室番号
動物医療センター 308

教員・研究室

取得学位 博士(獣医学)
研究室・ユニット名 伴侶動物内科学
研究テーマ 伴侶動物の内科疾患の病態解明と新規診断法・治療法の開発
学びのキーワード 消化器神経画像診断炎症性疾患
教育・研究への取り組み 近年の超音波技術の発展はめざましく、肝胆膵分野の診断に大きく貢献しています。特に近年注目されている臓器の硬度を定量化するシアウェーブ・エラストグラフィが、犬の肝線維化診断に非常に有用であることを獣医療で初めて明らかにしました。現在も研究室では肝胆膵領域を中心に、新たな超音波技術の獣医療への応用について研究を行っています。日々の臨床をベースにした研究を展開し、得られた研究成果を診療にフィードバックする"臨床と研究のクロストーク"を目指しています。
受験生へのメッセージ 近年の高度化された獣医療のもと、本学附属動物医療センターでは各診療科が専門性の高い仕事をしています。診療科間の連携も素晴らしく、他分野スペシャリストの意見を気軽に聞くことができる雰囲気です。自然豊かな本学で、伴侶動物医学の発展のために共に学びましょう。

研究シーズ

研究キーワード Elastography dog 肝臓
新規超音波技術の獣医療への応用
研究の概要・特徴

超音波シアウェーブ・エラストグラフィー(Shear Wave Elastoraphy: SWE)は、組織の硬さ(弾性)を定量化できる革新的な超音波診断技術である。現在、肝線維化を非侵襲的に推測できる技術として、人医療において爆発的に普及し、既に広く臨床応用されている。一方獣医療におけるSWEの有用性については、これまで明らかにされていなかった。そこで、私は獣医療におけるSWEの臨床的有用性について研究を行っている。
 これまでの研究では、「健常犬におけるSWEの撮像方法の確立および参照値の算出」「肝線維症罹患犬におけるSWEを用いた非侵襲的肝線維化診断法の確立」「閉塞性黄疸罹患犬におけるSWEへの影響」について明らかにした。そして現在は更に研究を発展させ、「シアウェーブ・エラストグラフィによる新たな非侵襲的右心房圧の推定法の確立」について検討を行っている。

産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)

本研究は、獣医療のみならず医学の発展にも寄与出来るトランスレーショナルリサーチであると考えています。
本研究で得られた成果を通じて、医学・獣医学双方において、お互いに学び種の区別なくあらゆる生き物の健康の向上を目的とする「One Health:健康はひとつ」の理念に基づいた研究を引き続き実施していく所存です。