千葉  崇

環境共生学類

千葉  崇 ちば たかし

講師

研究室番号
B4-202

教員・研究室

取得学位 博士(環境学)
研究室・ユニット名 自然再生学
研究テーマ 地質記録等から過去の環境変化を読み取り古地震等の現象を明らかにする
学びのキーワード 沿岸環境津波堆積物微化石珪藻第四紀地質学古環境復元
教育・研究への取り組み 沿岸域において適応放散している珪藻という単細胞藻類を環境指標として、その化石化の過程を踏まえたうえで地質試料に適用し、過去の地震や津波などのイベントを認定して履歴や現象の解明につなげる研究をしています。また津波や人為汚染により沿岸環境に残されたダメージが回復するまでの時間の見積もりも行っています。そしてそれらが防災・減災に役立つよう、具体的な情報として発信できる人材の育成を行っています。
受験生へのメッセージ 私は赴任してまだ日が浅いですが、これまで何度も異動した経験を基に考えると、適度に都会に近く、適度に自然に近い大学は中々ありませんでした。つまり自然科学や農学等を学びつつ学生生活を充実させる上で、酪農学園大学は快適な環境にあるといえます。先が見えにくく不安が多い日々ですが、本大学の健土健民を基本とした思想と多様なスタッフはその支えとなり得ます。その支えの基で、学生生活が充実すること願っています。
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研究室探訪

研究シーズ

研究キーワード 沿岸環境 津波堆積物 環境指標生物
沿岸域における環境指標生物を用いた環境変化の抽出
研究の概要・特徴

日本の都市は完新世堆積物(過去およそ1万年間で積もった堆積物)が厚く堆積した低地に集中している.そのため都市の多くは,海水準変動といった沿岸環境変動,地震,津波及び高潮等の影響を大きく受けやすいという特徴がある.こうした点から,日本の沿岸域の地形や環境に着目して,古生物学,地質学や環境学的な立場から,過去に起こった津波などの自然災害あるいは人口改変の影響といった人為的な環境変化を抽出する研究を行っている.特に堆積物中に化石としても良く残る藻類の1つである「珪藻」を対象として,野外調査や培養から,環境指標となる種を選定し,研究に用いている.また,堆積物の構成物,粒径や密度といった基礎的性質に基づき,津波堆積物を飛砂,火山灰質の砂,河川堆積物などから識別することを試みている.

珪藻の環境指標種設定から地質学への応用までの手順 珪藻の環境指標種設定から地質学への応用までの手順
産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)

・野外における地形測量や,堆積物の構成物や物性といった基礎資料としてのデータ収集をベースとして,人だけでなく家畜の避難にも応用できるハザードマップの作成を目指す.
・地質及び環境コンサルタントを主な対象として,専門技術に基づく調査・分析法の提案を行う.
・研究を通した環境・防災教育の積み重ねとプレゼンテーション技能の習得を目指す.