
教員・研究室
取得学位 | 修士(栄養学) |
---|---|
研究室・ユニット名 | 食物利用学 |
研究テーマ | おいしい食べ物とは何かさまざまな視点から考える |
学びのキーワード | 食品安全性食品農産加工調理 |
教育・研究への取り組み | 食物利用学研究室では、北海道の農畜産物をどのように加工し、循環させていくかを研究テーマとし、課題に取り組んでいます。また、地域活性に関する取り組みとして、地産地消レシピの開発、北海道の食文化の継承活動など行っています。 |
受験生へのメッセージ | 酪農学園大学は、広大なキャンパスと豊かな自然に恵まれ、生産から加工、流通、活用までの一連の流れを学べる環境があります。本研究室では、大学の農場で研究・生産された農畜産物を活用し、他研究室と連携しながら、日々、モノづくりに取り組んでいます。受験生の皆さん、「農と食」について一緒に学びましょう。 |
関連記事 |
|
研究シーズ
研究キーワード | プロテアーゼ 北海道産 機能性食品 |
---|
北海道産サルナシ果実中のシステインプロテアーゼの生化学的諸性
研究の概要・特徴
サルナシは機能食品としての健康効果が期待されているが、機能成分に関しての研究はポリフェノールに関するもの以外多いとは言えない。本研究ではサルナシ果実よりシステインプロテアーゼの精製を試み、精製標品の生化学的諸性質の解析を行った。現段階の実験により分かっている点は以下である。
SDS-PAGE上の分子量は約26,000であった。精製SCPは合成基質であるZ-Leu-Arg-MCAを強く分解した。SCPの最適pHは5.5~7.5で、最適温度は50 ℃であった。また、pH 3~10に24時間静置したところ、 pH 4~8.5に安定であった。0~60 ℃に10分間静置したところ、42.5 ℃まで安定であったが、60 ℃でほぼ100%失活し、比較的熱に弱いことが判明した。種々の阻害剤によるSCP活性の阻害を調べたところ、EDTA、AEBSFおよびLeuhistinでは全く阻害されなかったが、Antipain、Leupeptin およびE-64やE-64cによって強く阻害され、本酵素がシステインプロテアーゼであることが再確認された。
産業界等へのアピールポイント(用途・応用例等)
サルナシ果汁中にシステインプロテアーゼの存在を認め、本研究ではサルナシシステインプロテアーゼ(SCP)と名付けた。また、サルナシのSCPがActinidinと極近縁であることが判明したが、消化吸収促進のための機能食品の開発等に役立つ可能性がある。